アンコールへの旅2014(1)バンコックエアーの不思議

《アンコールへの旅2014》  2014年12月17日-22日

 

2011年、A師から『アンコールワットのスタディツアーに参加しないか』と言われたことがある。アンコールワットをインドから、そしてヒンズーから見るとどう見えるのか。とても興味深いテーマだったので、直ちに参加を申し込み、飛行機も抑えた。ところがその年アユタヤなどで大洪水が発生し、A師のバンコック、ヨーガ合宿も中止となってしまった。更にはその余波でアンコールワットツアーも中止に。

 

これは天から『行くな』という啓示であったかもしれないが、折角飛行機も抑えたし、洪水も収まったし、というので、その時は単独でシェムリアップへ行き、良い体験をした。http://www.chatabi.net/category/asiatabi/cambodia

 

今回3年ぶりにこのツアーがあると聞いたので、何を置いても行ってみようと日程をやりくりした。シェムリアップではアンコール以外にも行きたいところがあった。それは3年前に2泊した森本さんのIKTT、伝統の森。さて、どのように変わっているのだろうか。大変楽しみだ。

 

12月17日(水)

バンコックエアーの不思議

実は3月にプノンペンでお会いした方を訪ねようと思っていた。タイとカンボジアの国境付近で地雷除去をしておられるというので、バンコックからバスで国境へ行き、2₋3日滞在した後、シェムリアップを目指す作戦を立てた。だが生憎、その方は日本へ出張しており、会えないことが分かった。どうしよう、と思っている所へ、9月に関西のセミナーでお世話になったIさんから『一人でバンコック経由、シェムリアップへ行くのは心細い』との連絡があったので、これもご縁と、バンコックから一緒に行くことにした。

 

彼女のフライトはバンコックまでがJAL、そして乗継便はバンコックエアーというので、それに合わせた。バンコックエアーは今年上場も果たしたタイの航空会社。だが昨年ビエンチャンに行った時、乗客が18人しか乗っていなかったこともあり、ちょっと心配だった。今回はどうなんだろうか?またIさんのバンコックでの乗り継ぎ時間は2時間弱。もし関空からのフライトが遅れればどうなるのか、など色々とポイントがあった。

 

バンコックエアーの特徴の1つは、エコノミークラスでもラウンジが使えることだ。勿論立派なものではないが、ジュースやクッキーがあり、WiFiも利用できる。スワナンプーン空港で使うのは初めてだが、行ってみるとちゃんと使えた。本当に不思議な航空会社だ。これで経営が成り立つのだろうか、ただ皆このラウンジを知らないのか、使用率は決して高くない。PCを使い、ジュースを飲んでIさんの到着を待つ。

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少しして聞いてみると、関空からの便は既に到着していた。40分も早い。待ち合わせは搭乗口なので、急いでそこへ行く。Dというターミナルは全てバンコックエアーの搭乗口のようだったが、実にひっそりしていた。搭乗口の近くに行くと、Iさんがベンチにポツンと座っていた。未だに搭乗口まで入れないらしい。掃除中だとか。まあ会えてよかった。

 

そして40分前にようやく搭乗口へ乗客が降りていくことができたが、その数は40名足らず。またしても飛行機はガラガラだった。これで料金はLCCよりかなり高い。JALなどの乗継専用便ではあるまいし、どうなんだろう。僅か50分のフライトではあるが、LCCではないので、ちゃんと食事まで出る。Iさんなどは頼んだ覚えのない、ベジタリアンメニューが運ばれてきた。サービスメニューは豊富だ。CAの対応もよかった。席は自由に使えるので、窓際へ行くと、夕日がきれいだった。これで料金が下がれば、いつでも使うのにな。

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空港で

空港に着くと、タラップを降り、歩いてターミナルに向かう。シェムリアップは本当に小さな空港だが、素朴でよい。Iさんと歩いていると、後ろから『Iさーん』と日本語で彼女のフルネームを呼ぶ声がした。何だ、と振り返ると日本人男性がIさんのパスポートを手にしていたのだ。何とIさん、機内でパスポートを落としてしまい、それをドイツ人女性が拾って日本人に渡したらしい。

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Iさんはその男性に何度も礼を言い、私に向かって『あの方、いい方なのよ』という。勿論そうなのだが、パスポートをもし無くしていたら、大変なことになっていた、ということの重大性の方にはあまり関心がないようだった。因みにシェムリアップでパスポートがなければ、警察に紛失届を出し、夜行バスでプノンペンへ行き、日本大使館で帰国の証明を貰い、すぐに帰国しなければ、ホテルに泊まることすらできない可能性がある、と説明して初めて、『それは大変だ!助かった!』と分かったようだ。

 

私はアライバルビザを取るべく、並んだが、Iさんは何と大阪で取ってきていた。その間もパスポートを拾ってくれたドイツ人を見つけて礼を言っている。律儀な人だ。普段はビザに長い列ができるこの空港だが、何しろ乗客が30人ぐらいしかいないので、すぐに取得できてしまった。有難い。そしていつもは携帯のシムカードを買うのだが、なぜか機内で無料カードが配られたので、そのまま出てきてしまった。

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ロビーではサレンが待って居た。トゥクトゥクの運転手として過去2回、私の旅を全面的にサポートしてくれた男だ。今は実家の農業を手伝っているが、連絡すると、空港に迎えに来てくれた。Iさんとトゥクトゥクに乗り込み、風に吹かれながら走って行くと、クリスマスイルミネーションが輝く。実に快適だった街。Iさんもご機嫌のようだ。こんな経験、なかなか出来ない。

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