初の中央アジア カザフスタンを行く2014(5)アルマトイ 2度も警察に出くわす

7月31日(木)

駅で私服刑事のチェックに遭う

翌朝はイエルン氏と息子がアルマトイからアスタナへ行く長距離列車の切符を買いにアルマトイ駅へ行ってみた。ホテルから市内中心部まで渋滞もあり、結構時間がかかった。どこをどう走っているのかはさっぱり分からない。

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駅は予想外に近代的な建物、中の天井が高い。ただ中国のように乗客でごった返しているようなことはなく、整然としていた。切符売場へ向かうと、如何にもずるそうな男が近づいてきて、何か話しかける。最初は相手にしなかったが、売り場を一周して、イエルン氏は何らかの交渉を始めた。売り場に人はそれほど多くないので、並び屋ではなく、切符の代行業者のようだ。パスポートを渡すと、彼が窓口で手続きしている。

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我々は暇なので駅の中を見学し始めた。すると突然男が声を掛けてきた。シャルハル氏がちょっと緊張する。男は警察の身分証のようなものを提示し、我々にパスポートの提示を要請した。私服刑事だった。一瞬緊張したが、パスポートを見ると一言、『日本人はビザ免除なのか』と聞き、すぐに行ってしまった。ガイドブックにもアルマトイではよく警察のチェックを受け、金銭を要求されるケースもあると書いてあったので心配したが、何事もなかった。あとで聞けば、『中国人が不法に入国しているのを取り締まり、金銭を要求することが多い』とのこと。ということは我々も中国人に間違われ、日本人と分かると興味を失ったということか。

 

駅のホームには自由に入ることが出来た。古い列車が停まっている。シャルハル氏によれば、この車両はカザフ製、石油などを運ぶため必要な車両は自国で製作したという。何となくこの列車に乗ってどこかへ行ってみたいと思ったが、確か聞いたところではカザフの列車は非常に遅く、1000㎞走るのに1日掛かるとか。恐らくは景色も変わらず、飽きてしまうだろう。

 

7駅のみの地下鉄

それから地下鉄が走っているというので乗ってみた。中央アジアでは2都市にしかないらしい。地図で見ると駅の横から出ているので、近いと思ってリクエストしたのだが、シャルハル氏は車に乗り、どんどん進んでいく。おかしいな、と思った頃、ようやく駅が見えた。実際に2011年に開通したのは僅か7駅だったが、シャルハル氏は自分が気に入った駅に連れて行ったようだ。

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この地下鉄は韓国のODAで出来た。韓国とカザフは歴史的に朝鮮族や韓国人の移住者がいる関係もあり、昔からかなり緊密。独立時にも韓国はかなりの援助をして、韓国の物資を大量に入れた、との実績もあるようだ。サムソンの家電、携帯、現代の車はここでもポピュラーだ。

 

運賃は一律80テンゲ。自動改札はあるが、トークンを入れてしまう方式はトルコ以来か。ホームは非常に広く、見たことはないがロシアを想起させる。防空壕の役割もあるのだろうか。韓国ならやりかねない。車両は現代製できれい。乗客は少なく、空間に余裕がある。確かに7駅だけなら、使い勝手が悪く、駅で降りてもまたバスに乗らなければならない。全線開通するのだろうか?1駅だけ乗って、折り返し、乗った駅で停めてあった車に乗り込む。

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WIFI、ハラールとビールの昼飯

市内中心部で車を停め、大きなモスクを見学。駐車場がないアルマトイでは路上駐車して、目的地までかなり歩く。まあ、この散歩は悪くはない。暑くもないし、なかなかいい街並みを歩ける。それからきれいなショッピング街を通過。マックがあるのかと思ったら、ドネルケバブの店が『マクドネル』とパクっていた。面白い。この辺はビジネスエリアで不動産もかなり高い場所。20年前5000米ドルだったアパートが今は100倍するとか。

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そしてランチを食べることに。私は2日以上もネットに接続できていないのでWIFIのあるレストランを希望した。N教授は相変わらずビールが飲めることが条件。残り2人はハラール食品しか食べない。まあレストランは沢山あるし簡単に見つかると思っていたが、そう簡単ではなかった。

 

こぎれいなカフェに入りたかったが、シャルハル氏は許さない。彼らの食べられるものがないという。更にビールのある店はイスラムではないため、ハラールもない。2者は元々相容れない関係だった。これではいくら探しても見つかる訳がない。結果的にハラールが譲った。N教授は早々にビールを頼み、私はバーガーを注文して、ネット接続を試みる。彼らはパンやケーキだけを口にした。

 

ところが、この店でもネットが繋がらない。これには本当にイライラした。ここまでやって来て、人に譲ってもらって、それでもできないとは。店員も若者なので何度もトライしたが、繋がらない。やけ食いでもするかと思っていると、シャルハル氏のスマホが繋がった。一時的にダウンしていたらしい。私は食べるものもそこそこにやるべき作業を黙々とこなした。結局1時間ほど皆を待たせて、久しぶりにネット空間に戻った。

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道に迷い一通を逆走して捕まる

そして午後は初の会社訪問となる。腹が満たされ、ネットにも満たされた私は車の中でうつらうつらしていた。突然起き上がると目の前は緑が深い高級住宅。巨大な幼稚園の前に車が停まった。そこで道を聞いてまた走り出したが、そこからが大変。同じ道を何度行き来し、電話で連絡を取るも一向に着かない。

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そして両側に路上駐車の車がある道で、突然前を遮られる。制服の警官に捕まった。どうしてだろうか?どうやら一方通行を逆走したらしい。警官は先ずは車の向きを変えさせ、適当な場所に停めさせると、シャルハル氏とどこかへ行ってしまった。10分ほどで戻ってくるとまた何事もなかったように運転している。『1年の免停だと言われたが、何とかした』と。これがカザフ方式だろう。

 

1 thought on “初の中央アジア カザフスタンを行く2014(5)アルマトイ 2度も警察に出くわす

  1. カザフスタンは私服警官が
    多くいらして
    うっかりとしてはいられない
    でも日本人なら大丈夫のようですね

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