北京・天津旅2024(4)魚祭りの夜

今日は房山線という初めて乗る路線へ向かう。何度か乗り換えが必要であり、また最後の房山線は運転間隔が空いていて、約束の時間に遅れてしまった。それにしても、北京の交通網の発達はすさまじく、またそれに合わせて発展する郊外もかなり伸びているようだ。駅を3つほど行くと、全く知らない駅で降りる。そこにも街が形成されている。

久しぶりに会うCさんは、以前は中関村にいたが、コロナ中にこの付近に引っ越していた。その昔は本当に何もない所だったというが、今やマンションが立ち並び、それに合わせてきれいなレストランも並んでいた。その一軒でランチをご馳走になったが、この料理もまた広東系で美味かった。やはり皆さん、歳をとると健康への関心度が高まり、北京の料理ではなくなるのだろうか。中国経済や日中関係の話しをしたが、あまり明るい話題にはならず、ちょっと盛り上がりに欠けてしまうのは、残念でならない。

疲れたので一度宿に帰り、休息する。テレビを点けるとテニスのオーストラリアンオープンがライブで中継されている。3回戦で中国女子選手同士が試合をしている。今やテニスも日本より中国だろうか。それから東京から持って来たお酒を下げて、宿を出て、またもや光明飯店に向かう。

昨年11月にも訪ねた日本料理屋。本日は貸し切りで『魚祭り』が開催されていた。以前お世話になったMさんが私の北京滞在に合わせてアレンジしてくれたのは何とも有難い。参加者は20名強で、懐かしい方々と色々とお話しできてよかった。また初めての方ともすぐに打ち解けるのが北京の良さだろう。

スーパーで鮮魚を扱っている日本人の方がセレクトした極上の魚を、その場でさばいて食べる会。それは想像以上にすごいものだった。日本に居てもこんなものは食べられない。さしみから煮つけ、寿司からいかめしまで、どんどん出てきてどんどん食べる。お酒もどんどん進んでいく。気が付いたら5時間も経っていた。こんなに楽しい時間なら、次回もまたやって欲しいな。興奮冷めやらぬ中、零下10度の北京を歩いて帰る。

1月21日(日)バンコクへ

昨晩食べ過ぎたので、今朝は軽く食べて、散歩に出た。気温とは関係なく、今日は風が強くて歩くのは大変だった。これもまた北京の冬だ。部屋に逃げ帰り、タイの無料シムカードの手続きをしてみた。たった1日だけ使用できるカードだが、北京空港でシムを落とした私としては、それは有難いものだった。

空港へ行こうと車を呼んだが、何故かネット回線が悪くてうまく繋がらない。フロントの若者に言うと、すぐに自分のスマホから呼んでくれた。この辺のサービスは実に有り難い。車もすぐにやってきて乗り込んだのだが、『誰が予約したんだ』と運転手に言われる。何だかスマホ番号が必要のようで、フロントに戻り、何とか事なきを得た。それにしてもちょっと面倒だな。

空港までは順調に進んだが、降りる時の決済で『アリペイで』と言ったら、『微信ペイにしてくれ』と言われた。昨晩暇だったので、初めて微信ペイを繋いでみたが、本当に使えるのかどうか自信がなかった。一応やってみると見事に支払えたので、運転手も笑顔になり別れた。今どき北京で微信ペイが使えて喜んでいるなど、人間ではないな、と思う。

空港はなぜか混んでいた。そして私が乗るバンコク行きも満員だという。搭乗ゲートでチケットを見せると係員は『アップステアー』と英語で言った。この飛行機には2階席があるのかと思い機内に入ると『なんとビジネスクラスにアップグレード』されていた。これは意外な喜び。乗客はどんどん乗り込んでくるが、その半数は白人でビックリ。恐らくは冬休みが始まり、寒い北京から南へ避難する人々らしい。私の隣にはロシア系の若い女性が座っている。

まあビジネスクラスといって食事は少し良い程度。それでも席が広くて有り難い。食べ終わると、すぐに寝入ってしまい、そのまま夢見心地でバンコクまで来てしまった。偶には良いこともあるようだ。この先も良いことがあるといいなと思うが、ここで運を使い切っただろうか。

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