バラナシ伝説のGHへ行け2014(4)圧巻 ガンジスの日の出を見る

4月28日(月)

圧巻の日の出

翌朝は5時前に目覚める。何としてもガンジスの朝陽を見ようと思い、起き上がる。皆これを楽しみにここに泊まっていると思い込んでいたが、3階のドミトリーに行ってみると、床に1人が倒れるように眠りこけていた。ベッドには3人しかいない。あとは屋上で待機しているのかと登ってみると、3人は屋上で寝ていた。私の部屋でも相当に暑かったのだから、3階の彼らは暑さに耐えきれず、夜なかから屋上で寝ていたのだろう。何と台湾人のカップルはこんなところで抱き合って寝ていた。愛の力は暑さにも勝つのだろうか。

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猿が入るので付けられた檻を一人で出る。ガンジスが直接目に入る。少しずつ、少しずつ明るくなってきている。この助走は相当に長い。朝陽を眺めるための船も沢山出てきている。だがクミコハウスの屋上から眺めていると、完全にガンジスを独り占めしている感覚になる。それほどに圧巻のビューなのである。

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ついに朝陽が昇り始めた。河面を陽が徐々に照らす。少しずつ大きくなる。どんどん太陽が大きくなる。ふと横を見ると猿が私と同じようにガンジスを眺めていた。鳥たちも同じように眺めている。全てがそこに注ぎ込まれる。とにかくここへ来てよかった、と思う一瞬。

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みんなで朝食

それから1時間ほどはウットリとしたままだった。こんな感覚はとても久しぶりだった。朝ごはんは8時からニュークミコハウスだと聞いていたので、7時半ごろ出掛けた。久美子さんが指揮をして、お手伝いの女性が一生懸命作っていた。何だか色々なものがテーブルに並び始め、宿泊客が集まり始める。

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ニュークミコハウスには韓国人やフランス人、イギリス人からオーストラリア人まで多彩なメンバーが泊まっていた。この朝食の時間が彼らの貴重な情報交換の場なのである。活発な会話が始まっていた。日本人は結局私の他に2人しかいなかった。内の一人はかなり長い間バックパッカーをしているようで、単語を並べるだけの英語ながら、巧みに会話していた。そして韓国人の女性相手に今晩の活動を相談している。ハングルも多少でき、中国語も片言話せる。確かに各国を渡り歩いてきたにおいがする。日本語は完全な関西弁だ。

 

8時にお手伝いさんが大声で階上に向かい『朝ごはんですよー』と日本語で叫んだのには驚いた。これが往年のクミコハウスの名残なのかもしれない。ビュッフェ形式というか、食べたい人が食べたい物を取るというか、面白い。内容も豊富で、トーストあり、パスタあり、カレーあり、卵あり、サラダあり。これで50rpなら、確かにお客は来るだろう。久美子さんも『うちは朝食の良さを売り物にしている』と語っていた。

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椅子に座る者、ソファーに座る者、床に座る者、立って食べる者、それぞれがそれぞれの食べ方をするのも面白い。そして黙って食べる者、携帯をいじる者、大声で話す者、本当に多彩だ。GHに泊まるというのはそういうことだろう。それぞれの価値観を尊重し、窮屈な中で生活を共にする、今の日本人にはそんな生活が段々難しくなってきているように思われる。みんなで朝食、良いコンセプトだ。

 

この日はフランス人の一人が極度の体調不良に陥っていたが、久美子さんと息子が相談の上、彼女をバイクに乗せて医者に連れて行っていた。クミコハウスの狭い路地には車は入ることが出来ず、医者に行く基準はバイクに乗る力があるかどうか、だという。このインドの地で、体が弱っている時にサポートしてくれる人がいるのは何とも心強い。

 

韓国人とメグカフェ

朝食後、出掛けてみる。ベンガルトラと呼ばれる細い路地を歩いて行くと、GHがいくつもある。折角なのでちょっと寄ってみたが、大体どこも似たり寄ったり。まあクーラーを入れたり、WIFIが入ったり、少しずつ変わって来てはいる。

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大きなガートへも行ってみたが、ここは観光客が多かった。近くに大きな寺院があると聞いていたので行ってみたが、パスポートチェックがある上、カメラなど全てを預けない限り、中に入れないと聞き、断念した。

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ガイドブックに載っていた日本人が経営しているというメグカフェを探してみた。初めての場合、本当に路地が入り組んでいるように見えてどこへ行くのも大変だ。ようやく見つけると女性が一人店から出てきた。『開店は10時から』と言われたらしい。あと10分、ということで2人して外で待つ。彼女は韓国人、30歳ぐらいのバックパッカー。ネパールから夜行列車に乗り、何とニュークミコハウスに先ほど投宿したが、時間が早いので荷物を置いて腹ごしらえに来たという。

 

メグカフェは日本人のメグさんがやっていた。お子さんが小さく、今は昼の一時だけ開店しているという。ご主人はインド人、『インドは何をするのも大変』と言いながら、子供をしつけ、従業員を教育し、忙しそうだった。

 

韓国人とアイスティを飲みながら話を続ける。彼女は幼稚園の先生だったが、どうしても旅に出たいとの衝動から辞めて数か月の旅に出た。韓国も日本同様、先生に対する要求が厳しいようだ。一人で旅をすることに抵抗感はまるでなく、過去にも何回かこのような旅をしているらしい。『韓国人バックパッカーはアジアにいくらでもいる』そうだ。

 

メグカフェを出て、彼女の行く所に着いて行ってみた。かなりガイドブックを読み込んでいるようで、すぐに韓国人御用達のヨーグルト屋を見つけて、食べる。なんかその手作り感がいいらしい。店にはハングルや中国語が書かれており、観光客が良く訪れる場所だと分かる。それにして暑くなってきたので、宿に戻ることにした。

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