ちょっと北京散歩2019(3)苦節5年、ついに決着

10月23日(水)
ついに決着

今日は午前中、ティールームで旧知のMさんと会った。Mさんとは今年3月、四川の旅をご一緒し、団体さんが帰った後も、本格茶旅に付き合ってもらった。彼女も北京滞在20年を越える人だから、一応Hさんにも紹介する。Mさんが気功、薬膳の話をすると、サックスを吹いているHさん、呼吸の話に大いに興味を持ったようだ。

 

今や殆ど見られなくなった武夷山の白鶏冠のサンプルをもらい、Mさんが淹れてくれた。驚いたことに、彼女は来月住み慣れた北京を離れ、上海に引っ越すらしい。自分の決断ではないようだが、偶には環境を変えてみたい、ということだろうか。上海に行けば、きっと北京を懐かしむことになるだろう。Hさんは途中で香港に帰って行き、今回の私の任務は全て終了した。

 

昼は隣のビルに勤務する、元同僚の中国人と会う。これまで会う時は、出来るだけ彼の家のある、中関村方面にしていたが、今回はランチしか空いていないというので、珍しく職場付近になった。年度末ということもあり、彼はとても忙しく、食事の途中で職場から電話があり、あっという間に呼び戻されてしまった。やはり職場の近くではゆっくりできない。そして現在中国経済が置かれている状況についても何となく分かる感じがした。

 

午後はまた西の方へ行く。もう5年以上前に銀行カードを失くしてしまい、そのために現金も引き出せないし、口座の解約もできない状態がずっと続いていた。既に10年前に北京を離れており、5年前に北京を旅した時からこの戦いは始まった。簡単に再発行できるだろうと思っていたら、何と口座開設時に登録したパスポートが更新されており、古いパスポートも持ってこないと手続きできないと言われたことに始まる。

 

その1年後に行っても、『お前の口座は見つからない』とか、『カード再発行には1週間かかる』とか、言い訳をさんざん言われ、どんどん手続きは厳しくなり、ようやく2年前に再発行の手続きをしたが、1年前に取りに行く時、何と間違えて隣の支店に行ってしまい(大手銀行の支店は多すぎる)、らちが明かず。そしてついに今日、全てをそろえて万全の態勢でカードを取りに行った。

 

しかしやはり、2年前に申請したカードをきちんと管理しているほど、中国の銀行は甘くない?ただ彼らも私の事情は十分に分かってくれ、懸命に探しているようだったが、最後は本店に電話を入れて、カードなしで口座を解約して、口座残高を現金で渡してくれた。ああ、苦節5年、中国の銀行とは何と面倒なことか。いや日本でも対応は親切だろうが、手間はかかるだろうな。ただ中国で今から外国人が口座を作るのは大変だとも聞いており、口座を残しておけば、何かに使えるかもしれず、ちょっと残念だった。

 

それから東の方に戻り、昔住んでいた辺りを散歩していると辺りが暗くなる。そのまま歩いてホテルまで帰ることにしたが、今晩は予定もなかったので、その辺で夕飯を軽く食べてから戻ろうと思った。が、オフィス街では一人でサクッと食べられる店は多くはなく、結局ホテル裏のモールで麺を食べた。このモール、夜もレストランは意外と混んでいる。仕事帰りのOLが一人で食事をしている姿も見られた。今やデリバリーフード全盛の中国だが、勿論外で食べる若者もいるのだ。

 

夜は部屋でサッカーACL準決勝、浦和対広州恒大の試合を見た。今季リーグ戦不調の浦和だが、この試合に賭けていたのか、第一線のアドバンテージも生かして何とか競り勝つ。その後NHKでニュースを見ていたが、香港騒動のニュースはきれいにブラックアウトしていた。ウイグルと香港は見られない。

 

10月24日(木)
台北へ

今朝は5時に起きて、6時前にホテルを出た。朝8時半のフライトで台北へ帰るためだ。私はこんな朝早いフライトを選択することはないが、今回はスポンサーが選んでくれたので、仕方がない。そもそも昨日変えるべきところを1日延長してくれたのだから有り難いと思わなければいけない。そしてちゃんと運転手が空港まで送ってくれるのだから尚有り難い。

 

朝の空港は相変わらず混んでいたが、それでも比較的スムーズに通り抜けた。既に9月末より大興空港が開港したとニュースでは聞いているが、まだ殆どのフライトは北京空港を使っているらしい。巨大空港の試運転はいつまで続くか分からない。北京市内からも相当に遠いようで、利用者は大変だ。私は今後も安全なエアチャイナを使うことにしよう。今回は自分の旅ではないので、あっという間に過ぎてしまった。目をつぶっていると台北に着いてしまう。

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