ちょっと北京散歩2019(1)天安門へ

《ちょっと北京散歩2019》  2019年10月20日-24日

昨年12月の香港及び北京、今年4月の香港そして武夷山でお世話になった香港のお茶屋さんのイベントに関して、またお声がかかった。ただ今回は何と12月に北京で行われるビックイベントの下見として、日本人Hさんのお供をするという、ちょっと変わった旅となる。久しぶりの天安門に北京飯店、何となく新鮮で不思議な体験だった。

 

10月20日(日)
北京へ

台北から北京に行く。初めての試みだ。航空会社はエアチャイナ。まずはバスで桃園空港に向かう。中華航空やエバ空港と同じ第2ターミナルから出発する。エアチャイナはエバ航空と同じスターアライアンスグループだが、ラウンジは中華航空の場所を使うらしい。搭乗ゲートが近いからという理由だったが、如何にも中国人のニーズに応えた対応だと思われた。

 

エアチャイナには何度も乗っており、機内はいつもと何ら変わらない。3時間ちょっとで北京に到着する。ところが空港の入国審査、外国人が殺到しており、審査場に入るのが制限されるほどだった。ようやく審査の列に並んだが、長蛇の列でいつ辿り着くのかも分からないほどだ。こんな北京空港、見たこともない。何かあったのだろうか。旅行シーズンということか。

 

列に並びながら、周囲をキョロキョロした。ほぼ同じ時間に香港からやってくるHさんを探してみたのだが、人が多くて見付からない。フライトもちゃんと着いているのか分からない。そんな時、Hさんの姿が目に入り、無事合流できた。そしてダラダラと1時間ほどかかって何とか入国する。ちょうど直前に北大の准教授が中国で拘束される事件もあり、少し緊張したが、何事もなく過ぎた。

 

出口には、迎えの運転手が待っていた。昨年12月と同じ人だった。Hさんは北京が約20年ぶりだと言い、何から何まで見たこともない風景だという。今日は日曜日ではあるが、三環路のホテルに着くまでには、かなりの渋滞があった。空気は以前に比べるとかなり良くなっており、気候も10月の秋の北京で気持ちがよい。

 

ホテルに着くと、香港から来た老板が我々を待っていてくれた。早速レストランの個室で、夕飯が始まる。蒸し魚、茹でエビ、北京ダック、そして極めつけは季節の上海ガニ。それも1杯、300gもある特大の蟹で、これまで食べた中で最大だったと思う。しかも一人3杯も用意されてあり、残念ながら2杯しか食べられなかった。何だか全てが超高級なメインデッシュだけで構成された夕食で、驚いてしまった。Hさんは麻婆豆腐が食べたいと言ったが、結局出てくることはなく、腹は完全に一杯となり、すぐに部屋に戻り休む。シャワーを浴びて寝ようとしたところ、バドミントンの男子シングルス決勝に桃田が出ており、それを見ながらそのまま眠りにつく。これは何とも幸せな夜だった。

 

10月21日(月)
北京散歩

朝は快晴だった。まさに北京秋天。朝ご飯をホテルで食べると外へ出てみた。気持ちがよい。近くのセブンイレブンに行くと、若いサラリーマン、OLが朝ご飯を買っていた。私以外は全員スマホ決済で、現金を出した私を見て、『どこの田舎から来たおじさんか?』といった顔をしているのがよく分かった。

 

午前中は、ちょっと打ち合わせがあり、今回北京に来た目的の一部を早々に果たした。私の役割は、こちらの秘書とHさんの通訳をすることになった。また同時に中国の習慣などをHさんに伝えることも必要となる。このホテルでは今晩、映画の新作発表会があるらしく、その準備が進んでいた。若い二人の主演俳優の写真や映画ポスターなどが展示されており、ファンなのか若者が盛んに写真を撮っていた。

 

昼ご飯は公寓のレストランで特別にスパゲッティーを食べた。こちらも12月にちょっとしたイベントをやる予定で、打ち合わせした。併せて2階のプライベートティールームにて、私の小セミナー開催も決まった。北京でお茶の話、一体何を話せばよいのだろうか。でも日本語でよいというのでかなり気は楽だ。でも誰が聞きに来るのだろうか。

 

午後はHさんの北京散策に付き合った。地下鉄に乗って天安門広場へ行く。地下鉄カードを忘れてきてしまい、一々切符を買うのがとても面倒だったが、いずれにしてもHさんの分は買わなければならなかったから、手間は一緒だ。昔は大混雑だった1号線、車両もきれいで心なしか空いている。

 

天安門東駅で降りると、警備は以前より厳しかった。広場へ向かう道もかなり制限されている。つい20日前に建国70周年の記念式典があったのだから、その名残だろうか。広場に行ってみても以前に比べて観光客が少ない。特に中国の地方から来た人、お上りさんがそれほど多いと感じられない。これだけ天気の良い10月、昔なら観光客で埋まっていたはずだが、何か制限でもあるのだろうか。天安門の下を潜り、門の上に登れるかと思って見てみると、切符売り場はきれいに無くなっていた。

 

ごく一部の人が横からひっそりと登っていくのが見える。どうやらここを登るには事前予約が必要らしい。更には故宮に入るにも、QRコードの読み込みなど、面倒な作業が必要らしい。しかも月曜日は休館日で閉鎖されており、結局入ることは出来なかった。本当に外国人にとっては、不便な国になったと言わざるを得ない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です