インドで自然療法2018(7)一転して絶好調に

30分ぐらいして、ようやく私の番になり、ドクターに症状を説明すると『なんで症状が出たらすぐに来ないんだ』と言われてしまう。それはあなたが初日に、そういう症状に関する想定や治療法を全く説明しなかったからでしょう、と言いたかったが、かったるいので何も言わなかった。ドクターは『今からザクロを買って食べ、その後薬草を飲み、夕飯はライスとバターミルクだけにしろ』という。血圧を測ると、こちらも上下とも20ずつ落ちていた。

 

どうやらドクターは私が来なかったことに驚いたようで、夜助手のジュディを派遣して、体調を確かめさせた。ジュディは『時々ドクターのところへ行った方がいいよ』という。A師からは『基本的に放任主義なので』と言われていたが、やはりこうあるべきではないだろうか。まあとにかく言われた通りの物を食べて飲んだところ完全に収まってしまったのは事実だ。しかしあまりに効果が早過ぎる、自然ではない、と思ってしまったのは私だけだろうか。自然療法とは何だろうか。

 

因みにオフィスを出てすぐにフルーツ売りのところに言われたものを買いに行ったが、英語は通じず、ヒンディー語の『ダーリ』という単語を言ってみても、最初のおばさんは違うものを出してくる。困っていると英語のできる女性が呼ばれ、『ザクロね』と言って、隣のおじさんのところからつまみ出した。おじさんはダーリが分かっていたようだが、おばさんの商売の邪魔はしないという不文律でもあるのだろう。危うく指示と違うものを食べる羽目になる所だった。フルーツぐらいは間違いなく買えるシステムが欲しい。外国人にはこの辺がきつい。

 

2月18日(日)
快調な6日目

夜9時半に寝て、朝7時に起きる。段々睡眠が正常に近づいているような気がする。とにかく朝のバターミルクだけはちゃんと飲もう。バターミルクとは何か。酸味を持つ発酵乳のことを指し、培養バターミルク(cultured buttermilk)というらしい。ただこの朝のバターミルクはジンジャーが入っているうえに甘みを付けるため、酸味が感じられず美味しい。昼に飲む場合は冷たいので、日本でいえば、飲むヨーグルトという感じになり、私の好みではない。

 

スチェータ先生は昨年『発酵食品は体に良くない』と言っていたが、なぜこれほどまでにバターミルクを飲ませるのだろうか。この辺がアユルベーダとの違いということになるのか。ミルクを飲んで帰る時、カップを洗おうと立ち寄った炊事場で、ふと横を見るとなんとホットウオーターが供給される機械が設置されていることに初めて気が付いた。何だ、あるなら言ってくれ、と言っても誰も答えてはくれない。

 

9時になるとマッサージ師がやって来た。体調はどうかと聞いてきたので、絶好調と答え、マッサージへ。マッサージが終わると『1回100ルピーだから4回で400ルピーね』と言って現金払いを要求する。払ってよいのかよく分からなかったが、外の料金表示が、100㎏以下の人は1回100ルピーとあったので支払った。こういうのも支払いはまとめてオフィスでやって欲しいところだ。

 

マッサージ師は私の顔を見て、スチームバスか、という。今日はマッドパックをやる気分ではないので、そうだ、と答えてそのままスチームへ。ところが昨日に続いて、このスチームバスが非常に熱い。最終的には火傷するのではないかと思うほど、肌にダメージが来たので、早く開けてくれ、と叫んだが、スタッフはなかなか来ない。先日もインド人が入っている時、同じことを訴えていたが、『早くシャワーを浴びろ』というだけで取り合わない。何とも困ったものだ。当然人によって熱さの感じ方も違うはずだから、もうちょっと加減というものがあってもよいのではないだろうか。

 

部屋に帰って、洗濯をする。今日はカバーを洗ったが、これは大きくて洗いにくい。そういえば昨日インドのおばさんが『洗濯物はないか』と聞きに来た。そういう時に頼んでしまえばよかったと後悔するがもう遅い。何とか絞ってみたが、後は湿度の低い当地の気候にゆだねるしかない。

 

昼ご飯、キッチンに行き、昨日ドクターに言われた通り、ライスとバターミルクだけ、というと、昨晩と違って、白いご飯だけが出てきてビックリした。確かにライスなんだけど、ライスだけで食べたこともないし、味が全くしないだろうし、むしろ食べた方が体に良くないと自らが判断して、一度出してもらったものを下げてきた。バターミルクと白米、日本的にはあり得ない組み合わせだ。既に体調は万全だったので、申し訳ないがこんな食事はお断りだ。そばにいたインド女性が英語で『あなたは何が食べたいんだ?』と聞いてくれたが、ドクターの指示なのだから、と他の人は取り合わない。

 

バターミルクだけのランチでも問題はなかったが、何となく、気が収まらなかった。思い出したのは昨晩ジュディに『ザクロ以外のフルーツは食べてはいけないのか?』と聞いた時、『パパイヤなんかならよいのでは』というコメント。早速昨日のフルーツ屋に行き、パパイヤを買い込む。40ルピーで大きなものが手に入る。ナイフがないので切ってもらい、持ち帰る。このパパイヤ、実にうまい。最初からこれだけ食べていればよかったのかもしれない。まさにフルーツダイエットだ。

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