インドで自然療法2018(6)腹を下して絶食状態に

2月16日(金)
腹を下した4日目

また今朝も起き上がれなかった。結局8時に起きる。今日は旧正月元旦だから、LINEも微信もお祝いメッセージばかり入ってくるが、正直ここにいては正月気分は毛ほども感じられない。マッサージに行く気力が起こらずにいると、何と昨日のこともあってか、9時にはマッサージ師が迎えに来てくれた。

 

これは申し訳ないとすぐに向かう。今日はココナッツオイルも買ってあるし、上出来だ。マッサージの後、そのままマッドパックにも行く。これをしてから出ないとスチームバスに入れてくれないらしい。でももうマッドパックの時間は終わっているはずだが、上に行くとまだ数人がおり、何とか間に合った。爽やかな風が吹いてきたので、腹に響くかと思ったが、存外暖かく、問題なく終了した。

 

この泥を落とした濡れた状態で、Tシャツを着て外へ出るのはちょっと辛い。だが前回は初めてで分からなかったが、今日は前のおじさんが、反対側のおり口から降りていくのを見て、後ろをついて行く。するとなんとスチームバスの横に出るではないか。何だ、これならパンツ一丁でもよかった。スチームバスはなぜか熱すぎて、途中でギブアップ。今日はちゃんと替えのパンツ持参で、濡れずに部屋に帰れた。

 

部屋に帰ると掃除に兄さんがやってきて、5分で終える。濡れたものを洗濯して干す。これもリズミカルになっている。ただちょっと腹の調子が心配になり、ランチをパスする。白湯を飲もうと東京でHさんから借りてきた電気ポットを始めて出してみる。ところが電気のランプはつくのに、お湯はいつまで経っても沸かない。電圧の問題かと調整してみても、状態は変わらず断念。こういう時は急に心が落ち込む。

 

それでもまた昼寝をして、3時頃にトリートメントに行くと、今日はスピナルバス、と言われ、半身浴のようなことをする。特に薬草なども入っていないところに、仰向けに浸る。10分ほどで上がって、それでおしまい。どんな効果があるのか、全く不明だ。ただこの時から完全に下痢が始まった。午前のマッドパックと午後の半身浴で完全に腹が冷えた気がする。これは香港などでウイルス性と診断されるタイプの下痢で、食べ物を腹に入れると下る。特別の薬を飲むか、数日収まるまで我慢しなければならないものだと直感する。

 

ただ食事をコントロールすることは出来ず、飲み物もフルーツジュースやバターミルクでは、我慢していても治るのには相当の時間がかかるように感じる。まあ自然療法だから、自然に任せるかと、夕飯もパスして、何も食べずに過ごす。先日おじさんが持ってきてくれた沢木耕太郎の深夜特急インド編(私が唯一の日本人ということだからだろう)。本はボロボロ簿で最初は読む気になれなかったが、ちょっと読み始めると止まらない。かなり気がまぎれてよい。

 

2月17日(土)
2日連続絶食の5日目

朝は7時に起きる。相変わらず腹はゴロゴロなっている。空腹で食欲はあるのだが、食べるものはない。とにかく朝のこの時間だけ、暖かい飲み物が提供されるのでキッチンへ向かう。あったかいハーブティに甘みも付くので、今の私にとっては得難い代物だった。8時からはフルーツジュースが提供されるがこれはとても飲めない。このままでは自然治癒どころではないと感じる。

 

9時前にまたマッサージ師が迎えに来てくれたが、ついに体調不良を理由に断ってしまった。このマッサージだけが別料金なので、彼にとってはお客がいないと収入が減る、だから一生懸命誘いに来るのか、と考えると、彼自身は悪くないが、ここのシステムには疑問を持つ。体調が悪い時にマッサージなどする必要があるのだろうか。私の体はそれを欲していなかった。

 

結局午前中はブログを書いたりして様子を見たが、特に変化はなく、相変わらず下痢の症状は治まらない。当然ランチもパスだ。ただどうしても腹が減ってしまって困る。日本から持ってきたお菓子などはあるが、腹に良いとも思えず、しかもここのポリシーにも合っていないので、最終的にやむを得ず、買ってあったオレンジを食べた。下痢の時食べてはいけないものだが、その甘みが体に沁みた。

 

このままここにいても意味があるのだろうかという疑念が生まれ、A師に状況をメールしてみた。すると『すぐにドクターのところへ行け』『下痢の症状は自然療法では良い兆候だ』というではないか。でも自然療法でしょう、自分の治癒力に頼るんではなかったの?という疑問が沸いたまま、ドクターのオフィスへ向かった。

初日もそうだったが、ドクターのオフィスは混んでおり、行列ができていた。私にとっては昨年のスチェータ先生のところがよかった。何しろ先生に時間があれば、いつでもその場で質問し、症状を説明し、的確なアドバイスがもらえたからだ。だがここではドクターは忙しすぎる。患者は次から次に来るのだ。体重を図ると、既に初日より4㎏減っていた。当たり前か。

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