《昔の東南アジアリゾート紀行》‐1995年プーケット

8.1995年6月 プーケット2

(1)象

4月にバンコックに行ったものの不完全燃焼だった我が家は6月に性懲りも無く、プーケットに行った。今回は雨季であることを承知で、西海岸のホテルを予約する。もし夕日が見られればラッキーと思うことにした。

今回のホテルはフランス系のメディディアン。このホテルチェーンはグローバルい展開していたが、最近破綻した。当時は高級イメージがあり、且つ日本人従業員もいて、日本人に人気があった。

このホテルの特徴は『小象』がいることである。態々象に乗りに行く必要もなく、何時でも象に会える。子供に人気であった。特に次男が喜んで毎日象を追い掛け回していた。次男のサンダルが脱げたところを鼻でひょいっと取り上げて、投げて寄越す。この芸は受けが良い。次男は今でも覚えているようだ。

(2) 海パン

ホテルに到着すると奥さんが騒ぎ出した。毎度の事ではあるが、騒々しい。何事かと聞いてみると、何と長男の海パンを忘れたようだ。ビーチリゾートに海水パンツ無しで来るとは?『買えばいいんじゃないの?』等と発言したところ、『5歳の海パン買うのは難しい。』という。

フロントで日本人女性スタッフに相談すると『大人の物はホテルにも売ってるんですが?』と言われてしまう。これは大変だ、まさか裸で泳ぐわけには?『ビーチ沿いに何軒か水着を売っている店はありますよ。』との言葉を頼りに、外に飛び出す。

ビーチ沿いには確かに雑貨を売る店や飲み物を売る店があった。派手なビキニや帽子などは売っていたが、子供の海パンは売っていない。うーん、結構難しいものだな、等と思っているとちょっとしたスーパーといった感じの店があり、中に入ると目の前に小さな海パンがぶら下っていた。長男は狂喜していた。よかった。

(3) ホテルのビーチ

何故か今回は晴れていた。このホテルのビーチは広く、輝いていた。子供達は得意の砂遊びに精を出す。フランス系ホテルのせいか、西洋人が多い。6月は日本人の夏休みには少し早い。

ある日長男と2人でホテルのプライベートビーチに行くと、数人のフランス人(?)女性が上半身裸で日光浴をしていた。ヌーディストビーチではないが、極自然な態度であった。しかしこちらは親子2人目が点になっていた。長男も何かを考えるようにジーッと見詰めている。(こんなことなら、無理して海パンを探さなくても良かったのに、等とは思ってもみない)

その夜、悲劇(?)は起こった。夜中寝静まった頃、行き成り奥さんの悲鳴が聞こえる。飛び起きると奥さんが胸を押さえて痛がっている。その横で長男が寝ぼけて座っていた。驚いたことに彼は昼間見た女性の裸から、赤ん坊の頃の母親のおっぱいを連想し、夜中に横に寝ている奥さんの乳首に噛み付いたようだ。赤ん坊の時は吸うことが出来たが、5歳ともなると忘れてしまったらしい。なかなかユニークな事件であった。

(4)夕日

天気が良いので、ビーチから夕日を見ることも出来た。なかなかきれいな夕日がゆっくり落ちる場面は、印象的である。しかし太陽はそれ程大きくなかったと思う。爽やかな夕暮れの風に吹かれて、砂浜を散歩するのも気分が良いものである。

ところでここプーケットは西側が開発されている。空港から10分のナイヤンビーチから始まり、バヤンツリーホテルのあるバンタオビーチ、世界的に有名なアマンプリのあるパンシービーチ、西側の中心バトンビーチと来て、やっとメディディアンのあるカロンビーチにいたる。夕日は何処で見るのが一番なのか?次回ゆっくり試してみたい。

(5)飛行機

前回のプーケットはバンコック乗り換えであったが、今回はドラゴンエアーの直行便が就航しており、格段に便利であった。ところがこのドラゴンエアーが曲者。キャセイなどが出資して出来たこの会社はその後中国系になっており、キャセイのリゾート路線をそっくり踏襲していた。

サービスには全く慣れておらず、まるで中国国内線に乗っている気分。パーサーは香港人であるが、数人の中国人スチワーデスにサービスは無理か?特に驚いたのが、着陸25分前に長男がトイレを使おうとしたところ、もう使用できないと言う。確かに30分前までという規定はあるようだが、子供の場合大目に見られるはず。ところが頑として聞かない。

最後は『通路に漏らすかもしれない』と言ったところ、しぶしぶ承知したが、トイレを開けてビックリ、何とゴミの山が既に突っ込まれており、全てのゴミを掻き出す羽目に。全く中国国内線のサービスである。自分のことが最優先、お客のことなど眼中に無かった。現在ではそんなことは無いようだが?

運転の方もなかなか凄く、我々が着陸する時にかなりの揺れがあり、1歳の次男はミルクを戻してしまったほど。シートベルトをしており、処理にも困ったのを覚えている。後で知ったことだが、ほぼ同じ時刻にバリから来たドラゴンエアーは何とエアポケットに入り、数人が天井に頭をぶつけて大怪我をしたと言う。怖い、怖い。

(6)リゾートの鉄則8

ビーチはやはりホテルのプライベートビーチが一番。

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