インドでアユルベーダを2017(1)デリー空港でアライバルビザを取る

《インドでアユルベーダを2017》  2017216日‐32

 

3年前、数年行っていなかった健康診断をしようとしていた時、知り合いのA師から『健康診断をインドで受けないか』と打診された。当時拠点にしていたバンコックでは、日本より安い料金で、しかも日本語で健康診断が受けられると聞いていたので、なぜインドへ行かなければならないのか、と訝ったが、何となく面白そうなので、その話に乗ってしまう。

 

そして初めて受けたアユルベーダ。思い描いていたのとは全く違う、ある種過酷な修行のような生活と治療を通して、インドの伝統医療とは何か、を垣間見ることができた。この経験は非常に大きかった。西洋医学、病院へ行くことへの拒否反応は高まっていた。対処療法としては良くても、根本的な治療や予防には、やはり中医か、アユルベーダかな、と思うようになっていた。因みにその時の滞在で、私は受信者の中で唯一『全く健康に問題がない』と言われていた。

 

そんなこともあり、特に体の調子が悪いわけではなかったが、今回3年ぶりにインドへ行き、アユルベーダ治療を受けることにした。勿論日々の旅の連続、そしてPCに長時間向かっていることが体に負担になっていることは自覚している。更には茶の飲みすぎも気になっている。

 

今回は前回の集団治療?と異なり、アユルベーダドクターのクリニックに滞在し、一対一でじっくり話を聞き、私の体を見てもらい、将来の予防策を検討したいと考えた。同時に、奥深いインド伝統医療について、また中医や日本との比較ができないか、と思い、インドへ向かうことになった。

 

216日(月)

デリーまで

これまではバンコックからインドへ向かうことが多かったが、今回は東京から行くことにした。とにかくエアチャイナが安い。北京経由でデリーまで往復4万円ちょっと。なんでこんなに安いのかと驚いてしまうが、まあ安い方がよいし、私の場合、エアチャイナには慣れているので、重宝させてもらっている。

 

午後羽田から北京行に乗る。一昨年までは中国人観光客で溢れていたような気がするこの便。以前は大量のブランド品や大型の荷物を持ちこむ彼らに迷惑していたが、今は様子がだいぶ違う。中国人以外がかなりを占めている。勿論日本人も多いが、それは中国に行くための人たちではないようだ。春休みに入った学生が目立つ。欧米人もかなりいる。彼らは安い費用に惹かれて、搭乗したものと思われる。エアチャイナは、または中国は、何か戦略があって、低価格作戦を展開しているのだろうか。それとも競争激化の結果なのだろうか。いずれにしても私には有り難い。

 

北京行は機体も新しく、個人テレビも付いているので、それで映画を見る。日本映画や音楽はかなり限られている。三蔵法師が主人公の中国映画を見た。つい先日、台湾の日月潭の玄奘寺、および埼玉の岩槻にある慈恩寺を訪ね、玄奘三蔵の舎利が収められていることを知ったばかりだったので、興味が沸いた。中国では恐らく、仏教ブーム、中国偉人の業績称賛、そして一帯一路政策に合わせた映画製作だったのではないかと推測する。

 

北京での乗り換えにも慣れている。国際線トランスファーカウンターを通り、込み合う荷物検査を通過する。フライトが遅れることを心配して荷物を全て機内に持ち込んでいたが、杞憂に終わる。北京空港にもWi-Fiがあるが、なぜか上手く接続できない。携帯番号があれば、パスワードを取得して、接続できるかもしれないが、携帯のシムを入れ替えるのが面倒で止めた。Wi-Fiが繋がっても、FacebookGoogleにも繋がらないのだから、あまり意味はない。

 

北京からデリーまでのフライトは約7時間。夜9時過ぎに北京を出て、デリーに夜中1時半に着く。機内の食事は、中国には珍しいカレー?結構美味しい。このフライトにはインド人もかなり乗っている。やはり安いからだろうか。それにしても彼らは中国を観光したのだろうか?それとも他国訪問の経由地として北京を使ったのだろうか。インド人はベジタリアンが多い。CAもインド人にはベジかどうか一々確認している。事前に予約している人でも席を勝手に動いているケースがあるからだ。

 

空港でアライバルビザを取った!

フライトは揺れも殆どなく、順調にデリーに着いた。夜中の1時半。日本との時差は3時間半なので、日本は午前5時、何とも眠い。まあ、ここまでは予定通りなのだが、ここからがインドだ。しかも今回は常に悪戦苦闘するビザを取得していない。何とデリー空港でアライバルビザを取るつもりでやって来た。緊張感が高まる。

 

デリー空港もかなり広いので長時間歩いて、入国審査場まで来てしまう。だがアライバルビザのデスクは見付からない。Eビザという表示も別にある。Eビザは事前申請だから、受け付けられていれば安心だが、アライバルビザは一発審査。果たしてどうなるのだろうか。入国審査の長蛇の列を横目に更に進むと、その先にビザコーナーが見えた。ただそこには欧米人が列をなしている。

 

その列を覗いていると、椅子に座っていた日本の若者が『日本人ならこっちですよ』というではないか。そのカウンターは手数料の支払いを行うところで、おじさんにクレジットカードを渡した。2000ルピー。あっという間に支払いが終わり、隣のカウンターでパスポートと申請書(事前に記入してきた)を渡すと、数分後にはビザが押されて返ってきた。

 

これまでの苦労は一体何だったのだろうか。更にはイミグレの長蛇の列に並ぶこともなく、横からすっと抜けられ、荷物を取りに行ける。これは日本人だけのサービスらしい。安倍政権の功績を初めて見付けたような気分になる。でもなぜインド政府は日本にそこまでしてくれるのだろうか。ちょっと怖くなる。インドはそんなに甘い国ではない!

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