【番外編4―許願樹】2005年2月6日
許願樹とは60年ほど前にある水上生活者が長く病気に苦しんでいたが、この樹の前の土地伯公に祈ったところ、病気が治ったことから、この樹に霊験があると信じられている。願い事を書いてみかんにつけてこの樹に投げるのだが、果たしてどうか? 1.許願樹まで 家の前のビクトリアパークでは既に旧正月の花市が始まっていた。その横からバスに乗りホンハムへ。KCRに乗ろうとホームに向かうが、ここが始発駅でなくなっていることを忘れており、1本乗り過ごしてしまう(ホームに電車が停車していたが、直ぐ出て行くとは思っていなかったのだ。)。旧正月前で乗客は少ない。次の電車で座れる。
太和駅に降りるのは初めて。KCR各駅には乗客が入れるトイレがあるのが目新しい。飲み物を買って出発。駅からバスに乗る。タクシーで行けば簡単だし、4人なら経済的かもしれないが、散歩の原則は公共交通機関。なかなか来ないバスを待つのも又楽しい。元朗行き64Kに乗る。6.9㌦もする。きれいなバスではなるが。 何処で降りるのか、迷ってしまうのか?不安である。最初はマンション群が見え、直ぐに田舎の風景となる。10分ほど行くと『放馬莆(許願樹)』という表示が出る。これなら誰でも分かる。 2.許願樹
バス停の道の反対側に『林村』という名が刻まれた門が見える。道を渡るとまた別のおばさんが声を掛けてくる。HO太が聞いてみるとどうやら許願樹に投げるみかんと紙、それにお祈りの線香をセットで売っている。しかも許願樹とはその直ぐ横にある樹のことであるという。 そのおばさんから買うことにする。テントの下に連れて行かれ、そこで願い事を書けと言われる。それも漢字で。子供達はどうするかと見ていると2人ともスラスラと漢字で書いている。特に次男は『世界平和 無病息災』と書いている。自分の息子ながら感心する。自分が子供ならこうは書けないだろう。
簡単だなと思い私も投げてみると何と大きく外れてお参りしている人が差した線香を直撃。かなりひんしゅく。取り敢えず止める。この樹は意外と高い。高く投げれば投げるほどよいと言われているそうだが、子供には難しい。
尚この樹は毎月1日、15日と旧正月にお参りする人が多いようだ。
3.天后廟
入り口は3つあり、手前に龍母殿がある。中に入ると赤ちゃんを連れた一家がベビーカーを押している。また1ヶ月のお祝いであろうか?中華風の服と帽子を被せた赤ちゃんの写真を撮っていたりする。 一番向こう側には12烈士の碑がある。清朝時代に村を守った人々が祭られている。この村の歴史は200年以上と言われている。他の天后廟にないものがここにはある。
その横にはレストランがある。そこではオームが飼われているが、数羽のオームが実にけたたましい。人を威嚇するように騒ぎ立てる。オーム同士で何か争っている。その向こうの家の犬もまた過ぎ勢いで吼える。ここの生き物はどうなっているのだろうか?いたずらでもされることがあるのだろうか? 4.お花畑
どうやって降りるのか?道を探す。子供達が探検気分で先導する。途中に小川がある。この川を越えると目の前にお花畑が広がった。正直言って香港でこのような光景を見ようとは夢にも思わなかった。 桃の花を咲かせた木がある。旧正月用であることは一目で分かる。そうか、家の横の花市の花はこういうところから来ているかと合点する。しかしきれいに植えられている。更に行くと菊が黄色い花を咲かせている。これも実に鮮やか。
|