カンボジア・タイ 国境の旅2016(13)ブランドホテルに泊まるも

 82日(火)

翌朝はゆっくり起きる。やはり歩き回るとそれなりに疲れてくる。ホテルの朝食ではお粥とスープを取ったが、このスープが何とも優しく旨かった。タイのスープは辛めのものもあるが、大根などの根菜を煮込んだ、煮物のようなものもある。朝から食べ過ぎの気もするが、食べられる時に食べておく、それは旅の鉄則かもしれない。

 

11時前にホテルをチェックアウトして、パタヤへ向かう。フロントで聞くと、やはりバスターミナルからバスに乗るのがよいという。親切に教えてくれたうえ、ターミナルまでホテルカートで送ってくれた。これは本当に助かる。1㎞以上の道のりを荷物を引いていくのはかなり大変だから。ターミナルではパタヤ行バスがすぐに見つかり、120bで乗り込む。ロットゥは本当に便利な乗り物だ。

 

1時間半、昨日と同じような風景の中、バスは国道を走っている。結構乗り降りがあり、チャンタブリー‐ラヨーンより幹線であることも分る。ロットゥは私を国道脇で落とした。ホテルでも丁寧に『ロットゥを降りたら、トゥクトゥク乗り場へ行け。ビーチ付近まではかなり遠いよ』と説明されていた。バス停付近にはバイタクのおじさんたちがいたが、私には見向きもしなかった。こちらから声を掛けてみても、『そこで待て』と素っ気ない。

 

そこへ一台のソンテウがやっていた。ビーチまで20bで行くと聞こえたので、後ろに乗り込んだ。バイタクのおじさんがなにか叫んだが聞こえなかった。途中で中東系の一家を更に乗せたトゥクは幹線を左折し、街のような通りを通り過ぎ、ホテルなどがあるところを走っていく。私はどこへ泊ろうかと目を凝らしたが、いつまで経っても停まらないので、こちらから合図した。

 

6. パタヤ
豪華なホテルに泊まるも

ソンテウを降りて20bを支払おうとすると、運転手がすごい剣幕で200bと言っただろう、言い出す。これには驚いた。確かに20bは安すぎるのかもしれないが、200bとはまた何とも高い。観光地のボッタくりだ。こちらも引く気はなく、にらみ合いが続く。後ろに乗っている中東系も、何が起こったのかと、興味深そうに見ている。私は運転手に20bを押し付けるように渡し、彼はそれをかたくなに拒否した。5分位そうしていたら、彼は捨て台詞を残して去って行った。20bは最後まで受け取らなかった。

 

何が正しいのかよくわからないが、タイの観光地、プーケットもチェンマイも、このような交通利権が蔓延しており、折角楽しい観光に来た人が嫌な思いをする。わざと交通を発展させず、古くからの利権を守る人々、タイも時代が変わり、このような状況を是正しなければならないはずなのだが。特に物価が上がってきた今日、昔のような安いから許す、というレベルではなくなってきている。

 

さて、ここはどこだろうかとみると、ビーチ方面は高級リゾートホテルが並んでいる。ビーチの北のはずれに近いらしい。またここから交通手段を見付けて乗るのは、さっきの経験から言って、あまり好ましくない。仕方なく、一番安そうなフランス系のホテルへ行ってみる。ところが『本日は満員です』というではないか。さすがパタヤ、平日でも混んでいる。フロントで聞くと、系列ホテルが後ろ側に2つあり、すぐ前の方が、それほど高くないというので行ってみる。

 

そこは昔ジャカルタで泊まったことがある、ちょっとおしゃれなホテルだった。フロントの愛想もよいのだが、料金は2500b。これまで泊まってきたホテルの3倍近い。まあ、1泊ぐらい経験だと思い、チェックインすることにしたのだが、朝食も付けて、最終料金は2900bにもなっている。これまでのホテルは税サも込みで、話しているのだが、ここではルームレートのみ。ちょっと後悔したが、今さら仕方がない。

 

その部屋からはパタヤのビーチが見えたのでちょっと満足したが、広くもなく、機能的にもすごく優れているようには見えない。これで3倍払うのなら、ラヨーンのホテルに戻りたい。観光地価格、ブランド価格、色々とあると思うが、このような形で比較すると、どのホテルが価格に値するのか、もう一度見直す良い機会となる。

 

街歩き

既に昼を過ぎている。腹が減ったので、外へ出た。先ほどロットゥを降りた時はトラブルで気が付かなかったが、唐人街なる場所があった。ランチでもと思ったが、なんとも観光客用の場所で面白くないし、客も殆どいなかった。ふらふら歩いていくと、通りの横道でタイ料理の屋台などがあったが、何となく麵が食べたくなり、そこも通り過ぎた。観光地で一人ご飯は意外と難しい。

 

誰も観光客など通らない道に麺の屋台があり、そこで食べた。ある意味で、わざわざ観光地まで来て、どこでも行けるような屋台に行くのはどうかとも思うのだが、それが私の旅らしい気もする。おばさんも英語などできないが愛想がよく、好ましい。具もたくさん入っていて60bは安いのか高いのか。外で食べるのは暑かったが、それもまたよい。

ファミマで水を買い、ビーチサイドを少し歩いて見たが、やはり暑いので疲れてしまった。自分には観光地は面白みがない、ということだろうか。歩いていてもウキウキしない。高いホテルの部屋でホテルライフを楽しむ方がよさそうだった。だがプールへ行きたくとても、水着も持っておらず、一人で何をしているのかと、いやになる。

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