インド アユルベーダの旅(19)アーメダナガール 結婚式の儀式

スナックとカギは必需品

もう昼過ぎだが、スナックが用意されているという。この辺が日本的感覚では分からない。昼過ぎたらランチだろう。部屋を出る時、ラトールさんが自転車の鍵を取り出した。それで荷物をベッドに括り付ける。更に部屋の外から持参の錠前を掛ける。向かいの部屋の人も同じように錠前を掛けている。インドで旅行する際に、携帯鍵は必需品だった。

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ラトールさんによれば『日本製のカギは軽くて丈夫。インドでは必ず重宝される』とのこと。日本企業でカギを売るところはあるのだろうか。因みに寝台列車などでは盗難防止に特に有用だとか。ちょっとしたビジネスチャンスは色々と転がっている。

 

スナックと言っても、ちゃんとお盆を持ち、取りに行く。かっぱえびせんカレー味のような揚げ菓子にカレーをかけて食べる。これはなかなか香ばしくてイケル。更には煎餅の中が餅のようになっている物もある。これは日本的で一押し。今日は半日以上経ったがスナックしか食べていない。

 

レジストレーションとランチ

 

会場の舞台の上で何かが始まっていた。『レジストレーション』と後ろから声がかかる。結婚登録の儀式のようだ。ヒンズー教の世界では儀式はバラモンが仕切る。先ず花嫁が壇上で何らかの儀式を受けている。バラモン以外に数人の女性が周囲を固めている。新婦側の女性達だろう。

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続いて新郎が入れ替わりに壇上へ。同じ儀式を行う。周囲はこれまたなぜか女性に囲まれている。ナイニーカなど新郎側の女性達だ。何故女性ばかりなのだろう。不思議だ。そして新郎新婦が共に壇上に上がり、指輪の交換が行われ、レジストレーションは完成した。結婚成立のお祝いのランチが始まる。何と男性から先にビュッフェに向かう。男尊女卑?そういえば儀式を見守る多くの人々は、鮮やかに男女に分かれて席に着いていた。昔日本もこうだったのだろう。

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食事は先ほどスナックの食べ過ぎで、あまり食欲がない。それでもお盆を持って並ぶと、どんどん料理を取り分けられてしまう。食べたい物だけ入れて貰い、席を探し座って食べる。多くの人は立って食べるか、先ほどの儀式の会場の方へ行って食べている。時刻は3時を過ぎている。食べ終わると部屋に行き、昼寝をした。

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黄色の儀式

少し経つと黄色の儀式が始まったという。何だそれ?取り敢えず1つの部屋に行ってみると、何とそこには新郎を取り囲む大勢の女性たち。新郎に黄色い粉を塗りつけている。また自分たち同士でも塗っている。とても奇妙な光景だった。聞けば新婦側の女性たちがやっているらしい。

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A師の理解では、『インドでは男性が女性を守る、という概念が強い。これから親戚になる新婦側の女性から、よろしく、という意味合いでこのようなことがされるのだろう』と。それにしても新郎、可哀想。また新郎側の女性たちも参加したかったようで、後で少し揉めたと聞く。伝統的な儀式、仕来りが難しい。

 

因みに新郎側、新婦側などと言ってみたが、実はここに集まっている300人ほどの人々は殆どが同じ性を持つ。要するにもともと親戚なのだ。先祖はラジャラスタンから来たというこの一族、商業系の仕事をしている人が多い。

 

そしてチャイを探す。この結婚式場では意外なほどチャイが出ない。かといってビールなどアルコールも出ない。食事中は水を飲む。水はボーイがしょっちゅう配っている。ジュースやコーラなどソフトドリンクも出ない。これは一体どういうことだろうか?我々外国人に対して新婦側のおじさんなどが良く気配りしてくれた。必要なものはないかと何度も声を掛けてくれる。

 

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