広大な敷地には、検問所もあり、事前に連絡していないと入れないシステム。そしていくつもある別荘を抜けて何とか辿り着く。小雨が降る中、そこで待っていてくれたのが林仰峰さん。林馥泉の息子だった。立派な家に招き入れられると、奥さんとお孫さん(連絡をくれた女性)にも歓迎された。お孫さんは学校の先生のようだが、わざわざ休みを取って駆け付けていた。何とも有難い。

実は5年前に林馥泉について書いた際、一生懸命資料を集めたものの、分からないことがいくつもあったので、今日の面談で『間違っている』と怒られはしないかとビクビクしてやってきた。それでも、もしや新たな事実を知ることが出来るのでは、との好奇心が勝ってしまい、参上した訳だが、それは正解だった。

林さんは茶業とは関係ない仕事をしていたようだが、80代になり、最近病気をしてから、父親の資料を整理し、その偉業を知ろうとしていた。当然この家には相当の資料が眠っており、私が初めて見るものも多かった。また子供の頃、有名な茶業関係者をまじかに見ていたことなど、貴重な証言も得られた。私が書いた物に多くの補足が必要だったが、その機会はあるだろうか。
今や残念ながら忘れられてしまっている林馥泉について、日本人が何かを書いたというだけで、評価を頂けたのは何とも有難い。そして初めて会ったのに、何とも打ち解けた雰囲気となり、話が尽きなかったのは、やはり茶のご縁であろう。このような機会が一度でもあれば、何かを書いて行く張り合いがあるというものだ、と大いに感じ入った。

名残惜しかったがお暇し、トミーの車で帰る。彼も台中に帰るというので、新店駅で降ろして、とお願いしたら、まさかの小碧潭駅に着いた。全く初めての駅で面白い。この駅はたった一駅で松山線に接続するのだが、なぜここに駅が出来たのだろうか、と首を傾げながらMRTに乗る。次の七張駅では退勤ラッシュに遭い、満員電車に揺られて帰る。

5月29日(水)大稲埕グルメ散歩2
Uさんと行く台北グルメ散歩。ついに今回の最終回を迎えた。場所はやはり大稲埕となり、前回も行った行列食堂へリベンジに行く。朝の大橋は、三重の方へ行く、また市内へ向かいバイクの渦で混沌としていた。午前9時頃に食堂に着くと、なんと行列が見当たらない。奇跡的にすぐに席に着く。

Uさんが台湾語で色々と頼んでくれた。前回は腹が減っていなかったが、今回は準備万端だ。やはり鶏肉は見立て通りプリプリで美味かった。腰花のスープも久しぶりで美味い。Uさんは豚の脳みそを頼んで、一生懸命撮影している。食べている間にだんだん客が入って来てすぐにまた満席になった。なぜかこの店の箸入れはタイティーの缶だった。何かタイとゆかりでもあるのだろうか。それからまたセブンでグルメ話などを続けた。来年もグルメ散歩があることを切に期待する。



午後はいよいよ帰国準備で整理を始めた。今回はいつもより沢山のお茶を購入しているが、既にどこで買ったか分からない、どんな茶が入っているか忘れてしまった物もあり、今後の混乱が予想される。本などの資料も出来る限り持ち帰ろうとスーツケースに詰めてみるが、なかなか入り切るものではない。どうしようか。