インドで自然療法2018(5)起きられなかった3日目

2月15日(木)
起きられなかった3日目

5時に起きて、ヨーガに行くはずだった。だが9時間寝たにもかかわらず、更に言えば、昼間も5時間寝たにもかかわらず、結局起きることは出来なかった。もうこうなれば休むしかないと目覚まし時計を止めて、寝に入る。7時のドリンクもパス、8時のジュースもパスしていく。どうなってしまうんだろうか。

 

ようやく起き上がったのは9時半過ぎ、実に12時間以上ベッドにいたことになる。ようやくよくなってきた腰が少し痛い。10時半のランチに行くべく、態勢を整えていると、何とジュースは10時までもらえることに気が付き、走ってキッチンへ。10時ジャストに到着、そこはインド、まだ窓口は開いており、オレンジジュースをゲット。甘みは少ないが一気に飲み干す。

 

部屋へ帰ろうとすると、マッサージのお兄さんに呼び止められる。『なんで今日は来ないんだ?』と聞くので『今起きた?』というと、あきれ顔で『すぐに来い』と怒られる。そうか、彼らは私が来るのを待っていたのだ、申し訳ないことをした。すぐに強めのマッサージが展開される。昨日言われていたのに、ココナッツオイルを買うのも忘れていた。

 

マッサージが終わると、すぐにスチームバスに入れられる。もう午前の終わり間際で、お兄さんも急いでいるのか、急に熱くなり、汗が噴き出す。出てくると、タオルは持っていたのだが、替えのパンツを忘れ、びしょ濡れのまま。仕方なく、その上からズボンを履き、急いで部屋へ。

 

そして洗濯。洗濯物は湿度が低いこの地では2-3時間もあれば簡単に乾いてしまうのが嬉しい。そこへ部屋をノックする音がした。昨日からずっと部屋の掃除をしたいと待っていたお兄さんだった。ここはホテルではない上、インドだから勝手に掃除して、という訳にも行かない。5分で掃除するというので見ていたが、やってもらってよかった。シャワーの水が止まらなかったのが、ちゃんと止まっていた。

 

昼ごはんを逃してはいけないと、また急いでキッチンに向かう。この頃からかなり元気を取り戻し、通常の状態に戻ってきていた。昼にはライスが無く、代わりにロ―ティーを2枚もらった。食後の散歩をして部屋でまた1時間ほど寝てしまう。一体どうしたというのだろうか。インドに来て、この緊張感の無さは何だろうか。

 

午後2時からのヨーガに参加してみた。もしこちらがよければ朝5時15分からの会は回避したい気持ちだった。だが行ってみると、人が多過ぎ、そして何より暑い上、虫が飛び交う状況。おまけにアーサナはなく、プラナヤーマに終始しているので、ヒンディー語の分からないこちらとしては、どうにもならない。隣のおじさんが親切にも英語で解説してくれ、何となくやった気分になるが、これは出なくても良いかと思う。

 

午後3時にトリートメントの確認に行くと、また一昨日の腹巻をさせられる。まあ腰に痛みがあったのでちょうどよい。それを巻いたまま、ジュースをもらいに行き飲む。部屋で巻物を取っていると、ドアをノックする音がした。また掃除かと思って出ると、別の人がポイと本を渡して帰っていく。見ると随分と古ぼけた沢木耕太郎の『深夜特急3』だった。昔はインドに来る時に必読書だったかもしれない。折角なので読んでみよう。

 

斜め向かいにあるNeurothrapyに向かう。このメニューがあることを知らなかったので(初日に何か言われたような気はするが)、その場所を聞き、行ってみる。Neurothrapyとは一体何か?辞書には神経治療などと書かれているが、そこへ入ると、いきなりうつぶせを命じられ、何と足で足から背中を踏まれた。昔香港辺りにあったマッサージではないか。私のどこが悪いのか、なぜこの治療をするのかなどは一切不明で、10分ぐらい踏まれて終了した。先生は終わると外へ出て足を洗っていたが、彼の足と私の背中(Tシャツ)、どっちが汚いのだろうか。

 

購買部?にココナッツオイルを買いに行く。先客の女性たちが売り子とおしゃべりに夢中で、なかなかどいてくれない。しかも実は担当があり、オイルは奥にいたおじちゃんが出してくれた。あまりの動作の遅さ、変な担当割に、30年前の上海を思い出してしまった。あの頃は何を買うにも、待つ、ということだったな。初日にドクターが『重要なのは忍耐です』と言っていたが、外国人にとっては、確かに時間の流れに満足できないかもしれない。でも私は、日本では無理だが、ここインドでは何となく平気だった。

 

夕暮れが迫る中、暑さの収まって来た外のテラスに座り、『大日本帝国植民地下の琉球沖縄と台湾』という本を読み始めた。今回の課題図書だ。『昨今の本はその大半が植民地を賛美しており、自省が見られない』とあったのが、私のイメージと合っている。ちょうど台湾や中国は旧正月の前日、除夕のこの日、このような本を読むのは何となく意義を感じる。

 

夕飯は相変わらずだが、ほうれん草の味付けの塩が効いておりうまいと感じられた。やはり人間、塩がないと生きていけないと痛感する。昼に比べ夕飯に人が少ないのは、やはり断食などの影響なのだろうか。そして食後の散歩がスピードは速いのも、何か指示されているのだろうか。分からない。

 

7時頃、お湯をバケツに溜めて、足湯をする。これもメニューにあったのだが、まさか自分が部屋でやるとは思わずにいた。そのまま体を洗ってシャワーも終了だ。何だか生活がシンプルになっている。あまりやることがないからだろうか。それなら朝早く起きればよいと思うのだが??

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