静岡茶旅2023 その2(3)焼津から金谷へ

その後歴史民俗資料館を再訪して、その資料を再度眺める。その脇に蓮華寺という由緒ある寺があったので、ついでに覗いてみる。ここは家康ゆかりの寺だというが、静岡には家康ゆかりの場所は多過ぎて、今回の大河ドラマでも取り上げられることはないだろうという。家康の死因は本当に天ぷらだったのだろうか。

Mさんと別れて、森の石松の墓に詣でる。6年ぶりだが、何となく変わった感じがする。説明書きが増えたのか、囲いが出来たのか。まあ森町と言えば森の石松、伝説の人物だが茶との関わりもあり、無視できない存在だ。博徒が往来していた街なら、それなりに栄えていた証拠にもなる。大洞院はかなり古びた建物で、その風情が何となくよい。静岡の宿まで車で送ってもらい、この日は疲れたので大浴場に入り、宿のカレーを食べて寝てしまう。やはり久々の旅は疲れる。

8月30日(水)焼津から金谷へ

朝静岡駅へ行くと女子高校生が公衆電話で電話を掛けていた。スマホ携帯禁止なのかな。今日も焼津へ。もう通勤電車気分だ。駅の南口を降りると、そこにはなぜか小泉八雲の記念碑がある。読んでみると晩年八雲はこの地が気に入り、東京帝国大学講師となってからの数年間、頻繁に訪れていた。ここに移住することも考えたがその前に亡くなったらしい。

今日は焼津市の歴史民俗資料館で焼津茶のお勉強。先日訪問した製茶会社のT社長夫妻、3日連続のTさんも参加する。実は茶業関係者でももう焼津茶の歴史はよくわからなくなっているらしい。ご担当から焼津市誌などを中心に色々と教えて頂く。更には資料館内をご案内頂き、中世の城から意外と多くの出土品が出ているのに驚く。その中には茶碗など茶道具もあり、今川氏の影響が強く感じられた。焼津はヤマトタケルから始まり、戦国時代まで極めて重要な要所だったことを知る。

横には小泉八雲記念館もあったが、時間の関係で次回に回し、車で焼津港近くまで送ってもらう。ここでK先生と待ち合わせていた。K先生とはイベントなどで何度かお会いしているが、二人で会うのは初めてだった。時々ツイッターにコメントを頂いたり、前回県立図書館ですれ違ったりしていたので、一度ゆっくりお話しを聞くこととなった。

その食堂で焼き魚を食べる。確か水曜日は問屋が休みとかで、刺身類はない感じ。それでも美味しい魚を食べ、楽しい歴史話を聞いていると、何だか嬉しくなる。K先生はお茶の専門ではないが、行きがかり上かなりお茶の歴史もやっており、またお茶以外の角度からの豊富な歴史知識、深い洞察を伺えるので、何とも有難い存在だった。

それから先生の車で、茶の都ミュージアムへ向かう。そのルートを見ていると何となくいつもJRでぶつ切りに通っている茶の歴史がはっきりと見えるような気がした。私の茶歴史は鉄道駅中心であり、静岡の地理が分かっていないと痛感する。空港の近くを通ると、牧之原の広さも実感する。

ミュージアムで、まずは図書室に入れてもらい、先生と一緒に資料を探す。取り敢えずここに何があるのか確認するのが目的だった。私の知り合いのHさん、いやSさんとも色々とお話しする。それから展示室を見学した。世界のお茶が紹介されており、充実した内容となっている。私ももう少し幅を広げて世界のお茶を見るべきかもしれないと思う。

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