ウラジオストクを歩く2019(1)日本から一番近いヨーロッパへ

《ウラジオストクを歩く2019》  2019年9月17日-21日

2か月におよぶ東南アジアの旅。久しぶりにカバン一つでフラフラ歩き回り、自分もまだまだできるじゃん、と思ったのだけれど、やはり体へのダメージは相当なもので、おまけに家のごたごたに巻き込まれ、日本の行政システムの後進性をいやという程味わい、疲れ果てていた。

そんな中、3月のハバロフスクに続いて、今回はウラジオストク訪問が実現した。3月同様目的はただ一つ。可徳乾三の足跡を追うことだけだったが、今や『日本から最も近いヨーロッパ』を売りに、日本からの観光客も増えていると聞き、ちょっと興味を持って出掛けてみた。ビザは前回同様電子ビザで簡単に取得する。

 

9月17日(火)
ウラジオストクまで

前回のハバロフスク同様、成田から出る。今回はS7ではなく、アエロフロートの子会社、オーロラ航空で飛ぶ。オーロラと言えば、3月、突然ハルピンに飛ぶ飛行機となったが、特に悪い印象はなかった。チェックインカウンターに2時間40分前に着いたが、日本人は自動チェックインが出来ませんと言われて待つ。今回は預け荷物無し、10㎏以内に荷物を抑えたので、問題ないと思っており、機械で搭乗券を打ち出したのに。

 

結局ビザなどの要件を確認している。最初からちゃんと伝えていればよいのに。後に搭乗ゲートで何人もが呼び出されていたのはこのためだったのだ。中にはビザ要件不十分の外国人がおり、かなり揉めていた。そういえば、出国審査終了後の場所に、セブンイレブンがあったのは新鮮だ。ドリンク1個買うのに搭乗券を要求される。広い共有スペースでPCをいじることもできて快適な待合室。

 

機内はS7とほとんど変わらない雰囲気だったが、3月は日本人が5人しか乗っておらず、完全なアウエー状態だったのに、今回は日本語がかなり聞こえてきて、最後は後ろの女性が日本語で話しかけてきた。これはウラジオとハバロフスクの違いなのか、それとも季節の違いなのか。機内食もパサパサのサンドイッチ。隣の人がジュースとコーヒーをもらったので私も習った。

 

結局2時間もならないうちに、定刻前にウラジオに到着。空港の入国審査は早かった。係員の女性は『幼稚園のお迎えが間に合わない』のかと思うようなイライラした表情で、あっという間にスタンプを押した。預け荷物もないから、そのまますぐに外へ出た。だがやはりATMに銀行カードを差し込んでもルーブルは出なかった。

 

それでも両替所もあり、私の場合は既に手持ちのルーブルがあるので、問題なくシムカードを購入できた。シムカードを売っていた若い女性は英語も堪能で、かなり親切、しかも笑顔だった。この国際空港は当然ながら、ハバロフスクよりかなり環境がよい。

 

この空港には市内行の列車があると聞いているが、1日に5本しかなく、既に今日は終了していた。バスもあるが、ミニバスはいつ出るのか聞いても言葉は通じない。そのうちに乗客が沢山乗り込んできたが、その殆どが日本人で、地球の歩き方などを持っていて驚いた。初老の夫婦は『どこ行くかわかんないけど、何とかなるよね』などと会話している。やはりウラジオ観光はプチブームなのか。

 

結局午後6時にバスは出た。市内まで40㎞以上あり、渋滞もあったので1時間以上かかった。料金は200ルーブルで、大きな荷物は別途1つ100ルーブルらしい。ハバロフスクのトロリーバスが35ルーブルだったことを考えると市内へのアクセスは断然高い。終点はあのシベリア鉄道の起点、ウラジオストク駅だ。

 

未だ周囲は明るかった。取り敢えず今日泊まろうかと思っている宿を目指す。思っていたよりきつい坂を上り、何とかそこに辿り着く。特に予約はしておらず、部屋はあるかと聞くと、間髪を入れずに『1泊だけならね』と言われてしまい、ちょっとびっくり。まあまずは1泊してみることにした。部屋は広くはないが、整っていて、居心地はよさそうだ。

 

暗くなり始めたので、急いで外へ出て夕飯を探す。すぐ近くにスーパーがあり、まずはドリンクなどを買い込む。韓国人観光客などが沢山いた。続いて駅へ行き、中を少し見学。これがシベリア鉄道の出発駅かと思うほど小さい。駅の周辺も思ったほど食堂がなく、かなり歩き回る。

 

メインストリートでようやく大衆食堂を発見して、列に並び、好きな物を選ぶ。若者が横入りするし、会計のおばさんの態度は悪いしと、ハバロフスクに比べて、印象は良くなかった。それでもスープが飲めて、サラダが食べられたことはよかった。それから明日の夜泊まるところを何となく探してみたが、どうもしっくりこない。周辺には日本の居酒屋があり、おしゃれなバーもあったが、私には無用の長物だ。

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