ペナンで老舗茶商を探す2019(3)ペナン散策

8月6日(水)
ペナン散策

今朝も天気が良い。朝食後、張さんから連絡があり、今日の午前中、茶荘に行こうと誘われる。場所はまたしてもちょっと郊外。タクシーで来て、と言われたが、昨晩で十分に慣れたので、余裕を持って出掛けた。だがほぼ現地までやってきても、住所だけでは、なぜか上手くたどり着けず、やはり電話で場所を聞く羽目になる。

 

人和茶荘は、そんな道路沿いにこじんまりとした店舗があった。張さんも車でやって来て合流した。ここも市内中心部からは離れており、小売りというより卸がベースなのだろう。安渓人の劉さんは、1952年にペナン最大の茶商、龍泉で働き始め、25年間務めた。元々岳父が経営していた人和に1977年に参加して、岳父が引退後店を引き継いだという。

 

龍泉の時代は、マレー半島東海岸を担当しており、交通が不便だったので2日も掛けて行っていたらしい。お客はマレー系が多いので、テダレの原料となる紅茶粉を売るのが仕事で、福建茶などは扱わなかった。キャメロンハイランドのボーティーは輸出用で、国内ではあまり流通しかなったともいう。

 

劉さんは80歳を過ぎても元気で、自らお茶を淹れてくれる。そして昔話はとめどなく流れていく。以前は六堡茶がかなり飲まれていたが、今ではプーアル茶に変っているように、お客の方向性はどんどん変わっていく。果たしてどのようなお茶屋が必要なのか、いつまであるのか、将来はかなり不透明な状況と言わざるを得ない。

 

張さんとも別れて、またバスで戻ることにした。スマホ地図に示されたバス停で待っているとバスが来たので乗り込む。まあ宿の近くに行かなくても港には行くだろうから、これに乗って行く。バスはかなりくねくねと運行しており、どこへ行くのかさっぱり分からない。20分ぐらい乗っていると、昨晩張さんが教えてくれた古い茶荘の近くに出たので、そこで降りた。

 

この付近は古い建物が多く残っており、チャイナタウンという感じで歩いていても楽しい。その茶荘、ちょうど昼時で店に人がいなかったので外から眺めるだけにした。ちょうど無料のバスが来たので思い切って乗ってみた。ペナンには無料で乗れるバスが走っており、実はこれが便利で市民も利用している。

 

無料バスで宿へ帰ろうかと思ったが、途中にきれいな建物が見え、思わず降りてしまった。コロニアルスタイル、なかなかいい。この付近には博物館もあるというので探してみると、いいデザインの教会も見えてくる。その横にあるはずだった博物館は、改修工事で遠くに移転しており、残念ながら見ることは出来なかった。

 

宿まで歩いて帰り、お向かいにあるマレー料理屋に入り、ミー・ゴレンを注文する。とてもうまそうな鍋の音が響く。なぜかこういう時のドリンクはコーラを頼むことにしている。ミー・ゴレンは焼きそばではあるが、福建麺とはまた違った味わいがありよい。料金も安い。宿に帰って休息する。

 

実はこの宿、当初2泊しか予約していなかった。もう一泊延泊を申し出るとフロントで言われた料金はどう見ても高い。フロントからもネット予約の方が安いと言われたので、予約してみたのだが、何と一段上の部屋を予約してしまったようで、『部屋を移動して』と言われてしまう。面倒だったが、仕方なく荷物をまとめて新しい部屋に行くと、ビューもよいし、バスタブなどもあり、かなり良い部屋になっていて驚く。それほど料金が違うわけでもない、最初からここにすればよかった。

 

 

部屋が気に入ったせいもあり、夕方までゆったりと休む。日が西に傾いたころ、部屋を出て、ペナンの夕日を探しに行く。だが海岸沿いは建物が建っており、なかなかいいスポットが見つからない。かなり苦労してようやく陽が沈むのを眺めたが、特に印象的な風景にはならなかった。街を少し散策すると、美味しいそうな食堂があり、叉焼などを食べる。

 

8月7日(木)
ハジャイへ

今日はペナンを離れ、タイのハジャイへ行く。ゆっくり移動するため、12時のバスを予約しており、午前中は部屋で過ごした。やはり体力がなくなってきている。歩いて10分のコムタに荷物を引いて行く。タクシーに乗るほどでもないが、暑さは厳しい。

 

コムタにある旅行社に行き、バスを待つ。12時過ぎてやってきたのは小型バス。乗客はタイ人、華人など数名のみ。まあ予定通りに行けばバスを乗り換えることもなく、国境を越えてハジャイに着く。ところがこのバス、ペナン島内で、更に乗客を乗せるため走り回る。予約していた中国人乗客はバスと遭遇できずに、怒りの電話を入れてくる。何とか彼らの場所に行くと、キャンセルだと言って乗ってこない。

 

ようやく半島側に渡り、高速道路を走ると快適。1時間ほどで国境に着く。国境には驚くほどに人がおらず、あっという間に出国し、少し移動して入国手続きを行い、何となくタイに入った。そこから更に1時間、合計4時間でハジャイまで行った。ここで一旦マレーシア旅は終了した。

 

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