沖縄で突然茶旅2018(7)台湾に向かう前に

帰りはAさんの車に乗せてもらい、首里方面へ向かう。首里駅の一つ手前の駅で車を降り、帰る。本当は首里城でも見学すべきだと思ったのだが、何となく疲れが溜まっており、休むことにしたのだ。部屋に戻ってみると、ちょうどテレビで都道府県対抗女子駅伝が終わったところだった。昔はよく見たのだが、今は見る機会もない。

 

今日は暖かくて気が抜けてしまったのか、そのままベッドに倒れ込んで寝てしまった。気が付くと辺りは暗くなっていたが、夕飯を食べたいとも思わず、面倒なので、大河ドラマなどを見て過ごす。明日はこの部屋ともお別れして、台湾へ向かうので、荷物の整理も必要だった。

 

1月15日(月)
フラフラ

よく寝たので、朝早くに起きた。珍しくコーヒーを淹れて飲む。この部屋には、電気ポットもレンジもあるので、簡単なものは何でもできる。腰の調子もだいぶ良くなってきた。今日は夕方のフライトで台北へ行く。この部屋は午後2時まで使わせてもらえるので、重い荷物を置いて外へ出た。

 

まずは先日開いていなかったスーパーに行ってみる。地下の食品売り場は朝から結構人がいた。お茶のコーナーを訪ねてみると、さんぴん茶が売られていた。あのピンクの細長いものもあり、最近のパッケージのものもあったが、やはり沖縄では一定のステータスがあることを感じる。思わず2-3、購入してしまう。

 

それから国際通りを歩いてみる。昨日お世話になったAさんのお店もあったが、どこにも入らず、そのまま公設市場付近を彷徨う。実はこの辺に一軒だけ台湾のお茶屋さんが今も営業していると聞いていたので、是非とも訪ねてみたいと思ったのだ。ただ住所なども分らず、探すしかなかった。

 

ようやく探し当てたそのお店、茶という文字が大きく見えた。外に出ているお茶を見ていると店員さんが声を掛けてきたので、『このさんぴん茶はどこから仕入れているの?』と聞くと『台湾産だ』という。『台湾のどこだ?』と聞くと『仕入れ先は教えられないよ』との答えだったので、『台湾北部?』と聞くと『中部』とだけ答えて、いやな顔をした。

 

『お茶を買いたいので』と言って中へ入ろうとすると『これから台湾へ行くなら台湾で買った方が安いよ』と言って、前を遮る。では、写真だけでもと言ってみると、お断りだ、と追い払われた。余程警戒されてしまったようだが、何か隠しごとでもあるのだろうかと勘繰りたくなる対応ではあった。台湾産、というところにどうしても引っかかってしまう。

 

ここのオーナーは台湾人なのだろうか。そんなことさえ聞けなかったので、収穫なしとしよう。私は単にお茶の歴史を勉強しているだけだが、相手にとっては、過去から現在までの利害に繋がる話になるため、危険人物と思われてしまうのかもしれない。台湾でもあまりに突っ込んで調べるとか、相手の間違いを公に指摘する行為は慎むべきだろう。

 

空港に向かう前に昼ご飯を食べようと思ったが、沖縄最後の日であり、当分日本に戻らない最後の日でもあるため、何を食べるか迷ってしまう。宿の近所にとんかつ屋があり、沖縄でとんかつもないと思いながら行ってみると、何と超満員。確かに沖縄に住んでいる人が、毎日沖縄料理を食べている訳もないのだ。

 

そうなると、やはりステーキか。何と990円でステーキが食べられるお店が、改修中のバスターミナルの横にあった。きれいな店で、サラダとスープはお替り自由らしい。うまいなと思いながら食べていると、そういえば、台湾にもステーキがあるな、と思いつき、ちょっとあれ。こんな戦後の食文化も似ている台湾と沖縄であった。

 

宿に帰り、荷物を持ってゆいレールに乗り、空港に向かった。旭橋駅の近くには先ほど見たバスターミナルの新ビルが建設中で、これができるとこの駅付近はもっと便利になるだろう。ロケーション抜群の場所、次回はここに泊まれるだろうか。民泊法に掛かっているような気がする。

 

空港に到着したが、今日乗るピーチはここからさらにバスに乗って別のターミナルへ行かなければならない。既に過去にも乗ったことがあり、その辺は分かっていた。ちょうどバスが来たのだが、何と乗客が一杯で乗ることが出来なかった。台湾人が多いようだ。私と同じ便で台北へ帰るのだろうか。

 

LCCターミナルは相変わらずガランとしている。チェックインも昔よりスムーズだ。出国審査までもまだ時間があった。ふと周りを見ると土産物を売っていた。Aさんのちんすこうは、正面に宣伝されている。見ると小さな300円の土産物もあり、これは便利だといくつか買って、台湾人への土産とした。台湾にもこんなお菓子あるのだろうか。昨日からそんなことに興味が沸く。

 

飛行機はやはり満席。僅か1時間ちょっとで桃園空港に着陸した。これはやはり便利だ。これからの台湾行は沖縄経由にしようかな。今回の沖縄訪問では予期せぬ収穫が多数あり、お茶の歴史の深さを思い知る。いや、私が知らないことが多過ぎる、変な思い込みが強すぎる、ということだろう。

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