台湾一周茶旅2016(2)急展開のお茶屋巡り

昨晩は永康街に出向く。料理人SさんとKさんの3人で食事をした。食事開始が遅くなり、Kさんが遅れてくると、8時台には閉店の時間になってしまった。話したりないので、どこかでお茶でも、色々と探したがなかなか手頃な場所がなかった。回留など茶館、茶荘がきれいに並んでいたが、どれも入る気になれなかった。結局チェーン店のカフェの地下でダラダラと話し続けた。台湾でも気楽に入れるお茶屋というのはないもんだな。

 

昨日FBをやっていたら、台北に転勤になっているSさんと連絡を取り、会うことになった。指定されたカフェは宿から歩いて行けそうだったので、歩く。結構日差しが強く、暑い。小さな公園の脇にそのカフェはあった。いいカフェは一杯あるのだ。Sさんの外の席に腰かけて、PCを打っていた。休日も仕事をしているのだ。

 

それにしても気持ちの良いカフェだ。ちょうど昼時で店内は満員だった。私は昼を食べていなかったので、おしゃれなセットを注文した。こんな食べ物、久しぶりだな。色々と話しているうちに、お茶の話もしてしまった。先日三峡にある旧三井の工場へ行こうとしたが、バスが分からなくて断念したというと、『それなら今から私のバイクで行こう』と言われてびっくり。少し型破りな駐在員、Sさんはバイク好き。それに乗っけてもらうことになった。

 

Sさんの家まで行き、ヘルメットを探してバイクに乗る。ところが、走って5分もしないうちに雨が降り出してきた。『田舎の山道で雨だとちょっと危険かな』ということになり、取り敢えず様子を見るため、高架下の花市に避難する。ここは台北でも有名な市場で多くの人が花や植木を買いに来ていた。

 

結局雨は小降りにはなったが、今回は行くのを断念した。じゃあ、何をして過ごすか。ふと周囲を見ると、何となく見覚えのある道だ。そうか、この近くに陳先生の店があった。ちょっと行ってみようかなというと、Sさんも行ってみたいというので、歩いて探し出す。10分ほど歩くことになったが、バイクはそこへ置いていく。

 

陳先生の店にはお茶好きの台湾人がたくさん集まってお茶を飲んでいた。そこへいきなり割り込んだ。『あんたは確か、前回鉄観音持ってきた日本人だな』と覚えていてくれた。今日はどう見ても商売のモードではない。あたりを見回すと、港口茶という文字が目に入る。これは何だ、と聞くと、何人かの台湾人が『これは台湾最南端の緑茶だが、しょっぱくてね』と、飲みたくないという意思表示をした。それにすごく興味を持つ。なんで台湾に緑茶があるの。しかも台湾人が好まない緑茶が。

 

結局陳先生に、港口茶と瑞穂のお茶農家を紹介してもらった。これからどこへ行こうかと悩んでいた私に光が差した。今回の茶旅は東部から南部へ行こう。そして東部の茶業の変化を見て、港口茶の謎も見ていこう。外へ出ると、Sさんが『なんか面白い世界があるんだね』というのでビックリした。お茶には興味がないと思っていたが、急に興味が沸いたらしい。

 

それならと、もう一つ、比較的近くの店を訪ねた。ここには10年以上前に一度来て、昨年も来たが店主が講義中で話せなかった場所だった。行ってみるとちょうどお客は居なかった。店主も『よく来た』と言ってくれたので、中へ入る。実はFB上でお互いの動きは時々見ているので、凄く久しぶりといった感覚はない。

 

このお店の林さんは元エンジニア。こだわりが強く、自ら焙煎技術を開発した。高密度焙煎、ちょうど焙煎中でいい香りがそこはかとなくする。また茶葉を固めてバスケットボールぐらいに丸めている。長期保存のため、このような形にして、欲しい人は1つずつ買って何年も保存するらしい。何だかお茶にもいろんな形が出てきた。焙煎好きな私はここのお茶が飲みやすい。Sさんも美味しいと言って、1つ買っていた。これから本格的にお茶にハマるかもしれない。

 

あっという間に日が暮れていた。バイクで宿に送ってくれるというので乗り込んだら、途中で夕飯を食べようということになり、熱炒でご馳走になってしまった。宿に戻ると既にチェックアウトした荷物を持って、地下鉄へ向かう。この宿、昨日は満室というのを何とか泊めてもらったが、今日は本当に満室だから、と追い出されていた。

 

明日は朝早くい板橋駅からプユマ号に乗るので、思い切って板橋に宿を予約してみた。地下鉄でもそう遠くないし、ちょうど良い機会だった。板橋の一つ前の駅で降りて、指定された住所へ向かった、それらしきホテルは見当たらない。どうみても民家だったが、その住所の呼び鈴を押すと『ここじゃない、住所はXXだ』と早口で言われ、怒られる。何と予約サイトの住所が間違っており、きっとこれまでも何人もの外国人がここのベルを押していたのだろう。

 

仕方なく電話してみるも、こちらも繋がらない。この予約サイト、世界的なものだと思っていたが、これはかなりひどい。さっきの早口の住所を思い出してみると、番号は近いがちょっとズレているのに気が付き、そこへ行ってみると、何と立派な宿があるではないか。フロントでそれを話したが、そうですか、という素っ気ないマニュアル対応だったが、感じは悪くない。

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