インドで自然療法2018(7)一転して絶好調に

30分ぐらいして、ようやく私の番になり、ドクターに症状を説明すると『なんで症状が出たらすぐに来ないんだ』と言われてしまう。それはあなたが初日に、そういう症状に関する想定や治療法を全く説明しなかったからでしょう、と言いたかったが、かったるいので何も言わなかった。ドクターは『今からザクロを買って食べ、その後薬草を飲み、夕飯はライスとバターミルクだけにしろ』という。血圧を測ると、こちらも上下とも20ずつ落ちていた。

 

どうやらドクターは私が来なかったことに驚いたようで、夜助手のジュディを派遣して、体調を確かめさせた。ジュディは『時々ドクターのところへ行った方がいいよ』という。A師からは『基本的に放任主義なので』と言われていたが、やはりこうあるべきではないだろうか。まあとにかく言われた通りの物を食べて飲んだところ完全に収まってしまったのは事実だ。しかしあまりに効果が早過ぎる、自然ではない、と思ってしまったのは私だけだろうか。自然療法とは何だろうか。

 

因みにオフィスを出てすぐにフルーツ売りのところに言われたものを買いに行ったが、英語は通じず、ヒンディー語の『ダーリ』という単語を言ってみても、最初のおばさんは違うものを出してくる。困っていると英語のできる女性が呼ばれ、『ザクロね』と言って、隣のおじさんのところからつまみ出した。おじさんはダーリが分かっていたようだが、おばさんの商売の邪魔はしないという不文律でもあるのだろう。危うく指示と違うものを食べる羽目になる所だった。フルーツぐらいは間違いなく買えるシステムが欲しい。外国人にはこの辺がきつい。

 

2月18日(日)
快調な6日目

夜9時半に寝て、朝7時に起きる。段々睡眠が正常に近づいているような気がする。とにかく朝のバターミルクだけはちゃんと飲もう。バターミルクとは何か。酸味を持つ発酵乳のことを指し、培養バターミルク(cultured buttermilk)というらしい。ただこの朝のバターミルクはジンジャーが入っているうえに甘みを付けるため、酸味が感じられず美味しい。昼に飲む場合は冷たいので、日本でいえば、飲むヨーグルトという感じになり、私の好みではない。

 

スチェータ先生は昨年『発酵食品は体に良くない』と言っていたが、なぜこれほどまでにバターミルクを飲ませるのだろうか。この辺がアユルベーダとの違いということになるのか。ミルクを飲んで帰る時、カップを洗おうと立ち寄った炊事場で、ふと横を見るとなんとホットウオーターが供給される機械が設置されていることに初めて気が付いた。何だ、あるなら言ってくれ、と言っても誰も答えてはくれない。

 

9時になるとマッサージ師がやって来た。体調はどうかと聞いてきたので、絶好調と答え、マッサージへ。マッサージが終わると『1回100ルピーだから4回で400ルピーね』と言って現金払いを要求する。払ってよいのかよく分からなかったが、外の料金表示が、100㎏以下の人は1回100ルピーとあったので支払った。こういうのも支払いはまとめてオフィスでやって欲しいところだ。

 

マッサージ師は私の顔を見て、スチームバスか、という。今日はマッドパックをやる気分ではないので、そうだ、と答えてそのままスチームへ。ところが昨日に続いて、このスチームバスが非常に熱い。最終的には火傷するのではないかと思うほど、肌にダメージが来たので、早く開けてくれ、と叫んだが、スタッフはなかなか来ない。先日もインド人が入っている時、同じことを訴えていたが、『早くシャワーを浴びろ』というだけで取り合わない。何とも困ったものだ。当然人によって熱さの感じ方も違うはずだから、もうちょっと加減というものがあってもよいのではないだろうか。

 

部屋に帰って、洗濯をする。今日はカバーを洗ったが、これは大きくて洗いにくい。そういえば昨日インドのおばさんが『洗濯物はないか』と聞きに来た。そういう時に頼んでしまえばよかったと後悔するがもう遅い。何とか絞ってみたが、後は湿度の低い当地の気候にゆだねるしかない。

 

昼ご飯、キッチンに行き、昨日ドクターに言われた通り、ライスとバターミルクだけ、というと、昨晩と違って、白いご飯だけが出てきてビックリした。確かにライスなんだけど、ライスだけで食べたこともないし、味が全くしないだろうし、むしろ食べた方が体に良くないと自らが判断して、一度出してもらったものを下げてきた。バターミルクと白米、日本的にはあり得ない組み合わせだ。既に体調は万全だったので、申し訳ないがこんな食事はお断りだ。そばにいたインド女性が英語で『あなたは何が食べたいんだ?』と聞いてくれたが、ドクターの指示なのだから、と他の人は取り合わない。

 

バターミルクだけのランチでも問題はなかったが、何となく、気が収まらなかった。思い出したのは昨晩ジュディに『ザクロ以外のフルーツは食べてはいけないのか?』と聞いた時、『パパイヤなんかならよいのでは』というコメント。早速昨日のフルーツ屋に行き、パパイヤを買い込む。40ルピーで大きなものが手に入る。ナイフがないので切ってもらい、持ち帰る。このパパイヤ、実にうまい。最初からこれだけ食べていればよかったのかもしれない。まさにフルーツダイエットだ。

インドで自然療法2018(6)腹を下して絶食状態に

2月16日(金)
腹を下した4日目

また今朝も起き上がれなかった。結局8時に起きる。今日は旧正月元旦だから、LINEも微信もお祝いメッセージばかり入ってくるが、正直ここにいては正月気分は毛ほども感じられない。マッサージに行く気力が起こらずにいると、何と昨日のこともあってか、9時にはマッサージ師が迎えに来てくれた。

 

これは申し訳ないとすぐに向かう。今日はココナッツオイルも買ってあるし、上出来だ。マッサージの後、そのままマッドパックにも行く。これをしてから出ないとスチームバスに入れてくれないらしい。でももうマッドパックの時間は終わっているはずだが、上に行くとまだ数人がおり、何とか間に合った。爽やかな風が吹いてきたので、腹に響くかと思ったが、存外暖かく、問題なく終了した。

 

この泥を落とした濡れた状態で、Tシャツを着て外へ出るのはちょっと辛い。だが前回は初めてで分からなかったが、今日は前のおじさんが、反対側のおり口から降りていくのを見て、後ろをついて行く。するとなんとスチームバスの横に出るではないか。何だ、これならパンツ一丁でもよかった。スチームバスはなぜか熱すぎて、途中でギブアップ。今日はちゃんと替えのパンツ持参で、濡れずに部屋に帰れた。

 

部屋に帰ると掃除に兄さんがやってきて、5分で終える。濡れたものを洗濯して干す。これもリズミカルになっている。ただちょっと腹の調子が心配になり、ランチをパスする。白湯を飲もうと東京でHさんから借りてきた電気ポットを始めて出してみる。ところが電気のランプはつくのに、お湯はいつまで経っても沸かない。電圧の問題かと調整してみても、状態は変わらず断念。こういう時は急に心が落ち込む。

 

それでもまた昼寝をして、3時頃にトリートメントに行くと、今日はスピナルバス、と言われ、半身浴のようなことをする。特に薬草なども入っていないところに、仰向けに浸る。10分ほどで上がって、それでおしまい。どんな効果があるのか、全く不明だ。ただこの時から完全に下痢が始まった。午前のマッドパックと午後の半身浴で完全に腹が冷えた気がする。これは香港などでウイルス性と診断されるタイプの下痢で、食べ物を腹に入れると下る。特別の薬を飲むか、数日収まるまで我慢しなければならないものだと直感する。

 

ただ食事をコントロールすることは出来ず、飲み物もフルーツジュースやバターミルクでは、我慢していても治るのには相当の時間がかかるように感じる。まあ自然療法だから、自然に任せるかと、夕飯もパスして、何も食べずに過ごす。先日おじさんが持ってきてくれた沢木耕太郎の深夜特急インド編(私が唯一の日本人ということだからだろう)。本はボロボロ簿で最初は読む気になれなかったが、ちょっと読み始めると止まらない。かなり気がまぎれてよい。

 

2月17日(土)
2日連続絶食の5日目

朝は7時に起きる。相変わらず腹はゴロゴロなっている。空腹で食欲はあるのだが、食べるものはない。とにかく朝のこの時間だけ、暖かい飲み物が提供されるのでキッチンへ向かう。あったかいハーブティに甘みも付くので、今の私にとっては得難い代物だった。8時からはフルーツジュースが提供されるがこれはとても飲めない。このままでは自然治癒どころではないと感じる。

 

9時前にまたマッサージ師が迎えに来てくれたが、ついに体調不良を理由に断ってしまった。このマッサージだけが別料金なので、彼にとってはお客がいないと収入が減る、だから一生懸命誘いに来るのか、と考えると、彼自身は悪くないが、ここのシステムには疑問を持つ。体調が悪い時にマッサージなどする必要があるのだろうか。私の体はそれを欲していなかった。

 

結局午前中はブログを書いたりして様子を見たが、特に変化はなく、相変わらず下痢の症状は治まらない。当然ランチもパスだ。ただどうしても腹が減ってしまって困る。日本から持ってきたお菓子などはあるが、腹に良いとも思えず、しかもここのポリシーにも合っていないので、最終的にやむを得ず、買ってあったオレンジを食べた。下痢の時食べてはいけないものだが、その甘みが体に沁みた。

 

このままここにいても意味があるのだろうかという疑念が生まれ、A師に状況をメールしてみた。すると『すぐにドクターのところへ行け』『下痢の症状は自然療法では良い兆候だ』というではないか。でも自然療法でしょう、自分の治癒力に頼るんではなかったの?という疑問が沸いたまま、ドクターのオフィスへ向かった。

初日もそうだったが、ドクターのオフィスは混んでおり、行列ができていた。私にとっては昨年のスチェータ先生のところがよかった。何しろ先生に時間があれば、いつでもその場で質問し、症状を説明し、的確なアドバイスがもらえたからだ。だがここではドクターは忙しすぎる。患者は次から次に来るのだ。体重を図ると、既に初日より4㎏減っていた。当たり前か。

インドで自然療法2018(5)起きられなかった3日目

2月15日(木)
起きられなかった3日目

5時に起きて、ヨーガに行くはずだった。だが9時間寝たにもかかわらず、更に言えば、昼間も5時間寝たにもかかわらず、結局起きることは出来なかった。もうこうなれば休むしかないと目覚まし時計を止めて、寝に入る。7時のドリンクもパス、8時のジュースもパスしていく。どうなってしまうんだろうか。

 

ようやく起き上がったのは9時半過ぎ、実に12時間以上ベッドにいたことになる。ようやくよくなってきた腰が少し痛い。10時半のランチに行くべく、態勢を整えていると、何とジュースは10時までもらえることに気が付き、走ってキッチンへ。10時ジャストに到着、そこはインド、まだ窓口は開いており、オレンジジュースをゲット。甘みは少ないが一気に飲み干す。

 

部屋へ帰ろうとすると、マッサージのお兄さんに呼び止められる。『なんで今日は来ないんだ?』と聞くので『今起きた?』というと、あきれ顔で『すぐに来い』と怒られる。そうか、彼らは私が来るのを待っていたのだ、申し訳ないことをした。すぐに強めのマッサージが展開される。昨日言われていたのに、ココナッツオイルを買うのも忘れていた。

 

マッサージが終わると、すぐにスチームバスに入れられる。もう午前の終わり間際で、お兄さんも急いでいるのか、急に熱くなり、汗が噴き出す。出てくると、タオルは持っていたのだが、替えのパンツを忘れ、びしょ濡れのまま。仕方なく、その上からズボンを履き、急いで部屋へ。

 

そして洗濯。洗濯物は湿度が低いこの地では2-3時間もあれば簡単に乾いてしまうのが嬉しい。そこへ部屋をノックする音がした。昨日からずっと部屋の掃除をしたいと待っていたお兄さんだった。ここはホテルではない上、インドだから勝手に掃除して、という訳にも行かない。5分で掃除するというので見ていたが、やってもらってよかった。シャワーの水が止まらなかったのが、ちゃんと止まっていた。

 

昼ごはんを逃してはいけないと、また急いでキッチンに向かう。この頃からかなり元気を取り戻し、通常の状態に戻ってきていた。昼にはライスが無く、代わりにロ―ティーを2枚もらった。食後の散歩をして部屋でまた1時間ほど寝てしまう。一体どうしたというのだろうか。インドに来て、この緊張感の無さは何だろうか。

 

午後2時からのヨーガに参加してみた。もしこちらがよければ朝5時15分からの会は回避したい気持ちだった。だが行ってみると、人が多過ぎ、そして何より暑い上、虫が飛び交う状況。おまけにアーサナはなく、プラナヤーマに終始しているので、ヒンディー語の分からないこちらとしては、どうにもならない。隣のおじさんが親切にも英語で解説してくれ、何となくやった気分になるが、これは出なくても良いかと思う。

 

午後3時にトリートメントの確認に行くと、また一昨日の腹巻をさせられる。まあ腰に痛みがあったのでちょうどよい。それを巻いたまま、ジュースをもらいに行き飲む。部屋で巻物を取っていると、ドアをノックする音がした。また掃除かと思って出ると、別の人がポイと本を渡して帰っていく。見ると随分と古ぼけた沢木耕太郎の『深夜特急3』だった。昔はインドに来る時に必読書だったかもしれない。折角なので読んでみよう。

 

斜め向かいにあるNeurothrapyに向かう。このメニューがあることを知らなかったので(初日に何か言われたような気はするが)、その場所を聞き、行ってみる。Neurothrapyとは一体何か?辞書には神経治療などと書かれているが、そこへ入ると、いきなりうつぶせを命じられ、何と足で足から背中を踏まれた。昔香港辺りにあったマッサージではないか。私のどこが悪いのか、なぜこの治療をするのかなどは一切不明で、10分ぐらい踏まれて終了した。先生は終わると外へ出て足を洗っていたが、彼の足と私の背中(Tシャツ)、どっちが汚いのだろうか。

 

購買部?にココナッツオイルを買いに行く。先客の女性たちが売り子とおしゃべりに夢中で、なかなかどいてくれない。しかも実は担当があり、オイルは奥にいたおじちゃんが出してくれた。あまりの動作の遅さ、変な担当割に、30年前の上海を思い出してしまった。あの頃は何を買うにも、待つ、ということだったな。初日にドクターが『重要なのは忍耐です』と言っていたが、外国人にとっては、確かに時間の流れに満足できないかもしれない。でも私は、日本では無理だが、ここインドでは何となく平気だった。

 

夕暮れが迫る中、暑さの収まって来た外のテラスに座り、『大日本帝国植民地下の琉球沖縄と台湾』という本を読み始めた。今回の課題図書だ。『昨今の本はその大半が植民地を賛美しており、自省が見られない』とあったのが、私のイメージと合っている。ちょうど台湾や中国は旧正月の前日、除夕のこの日、このような本を読むのは何となく意義を感じる。

 

夕飯は相変わらずだが、ほうれん草の味付けの塩が効いておりうまいと感じられた。やはり人間、塩がないと生きていけないと痛感する。昼に比べ夕飯に人が少ないのは、やはり断食などの影響なのだろうか。そして食後の散歩がスピードは速いのも、何か指示されているのだろうか。分からない。

 

7時頃、お湯をバケツに溜めて、足湯をする。これもメニューにあったのだが、まさか自分が部屋でやるとは思わずにいた。そのまま体を洗ってシャワーも終了だ。何だか生活がシンプルになっている。あまりやることがないからだろうか。それなら朝早く起きればよいと思うのだが??

インドで自然療法2018(4)寒気と眠気に襲われる!

6時にアーサナが終わってもまだ外は薄暗かった。取り敢えず一度部屋に戻り、初めてPCを開いた。オリンピックのニュースで、高梨、高木、ともに金メダルには手が届いていなかった。7時にキッチンで、飲み物がもらえるというので行ってみた。出てきたのはちょっと甘いハーブティ!涼しいこともあり、これは意外とイケる!

 

すぐにトリートメント室へ向かう。7時半から受付が始まり、既に多くの人が待っていた。まず私には苦手のエネマ(浣腸)が待っていた。隣のおじさんが話し掛けてくれる。インド人の半数は親切に話しかけてくれ、困っていれば対応してくれるように思う。日本ではどうだろうか。エネマはすぐに終了。私は我慢できないので、横にトイレがあり、駆け込む。

 

今度はマッドパックへ向かう。キッチンの2階でやると言われるが迷う。そこは2階というより屋上、そしてむくつけきインドのおじさん達が、パンツ一丁で仰向けに寝転んでいた。腹には泥が備えられている。私も真似して、シートを敷き、新聞紙をパンツに挟む。この新聞紙が立ち上がった時に、泥からパンツを守るらしい。おじさんが泥を山盛りに腹の上に置いていく。

 

太陽に向かって仰向けに寝転んだ。態勢を変えることはできず、いやでも太陽と向き合うことになる。朝9時、まだ風がちょっと涼しいが、日差しは強くなっている。周囲のおじさん達はヒンディー語で何か冗談を言い合い、驚くほどに大きな声で笑っている。まるでそれはヨーロッパの酒場で馬鹿笑いしている男たちを思いださせる。ただ裸で酒も飲んでいないので、ドイツの温泉地あたりのイメージだろうか。

 

30分でパックを終え、慎重に泥を持ちながら、洗い場に向かう。腹にたっぷりついた泥を落とすのには時間がかかる。いや完全には落ちないまま、ズボンを履き、Tシャツを着ることになる。まあ気持ちがよいと言えばよかったが、ちょっと涼しい風に当たってしまい、寒気がしたのは気のせいか。

 

更に9時半頃からオイルマッサージを受ける。これはかなりきついもので、足がつりそうになる。体が締まる感覚がある。頭にはココナッツオイル!相変わらず体はべとべとだ。終わるとスチームバス。おじさん達が待っており、順番待ちの間、べとべと感が増す。スチームは、時間も温度設定もかなり適当な感じでやっており、『もういいか』とスタッフが聞いてくる。何だかサウナにいるような感じ。

 

ビショビショの体を洗いたかったが、シャワーが満員で立って待つ。そこに涼しい風が吹いてきて、何とも寒く感じる。10分ぐらい待って、シャワーを浴びたものの、何となく寒気がした。これはやばい。取り敢えず部屋に戻って、着替えをして、濡れたパンツを洗濯して干す。部屋の外には物干し場があり、洗濯ばさみが重宝する。

 

それからランチに向かう。基本的に野菜スープと煮込み、食事の内容は毎回ほぼ一緒。昼ご飯にライスがあるので有り難い。そこにつける塩味の物もあるので、美味しく頂く。煮物は大根。何とか味があるので食べられる。そして昨日も飲んだ冷たいバターミルク、あまり得意ではないが、飲み干す。

 

食事が終わって部屋に帰る。これから何をしようかと考えていると、急激な睡魔に襲われた。理由は判然としない。午後2時まではお休み時間と言われていたので、ちょっと寝ようとベッドに横になった。ところが2時間寝ても眠気は収まらない。いやむしろ頭が痛くなり、起き上がれないほどだった。

 

2時からはヨーガクラスがあったがパスして様子を見る。しかし改善せず、3時からのトリートメントも見合わせることになる。鳥の声などはよく聞こえるのだが、体はベッドに横たわったまま、完全に力が抜けた状態となる。水分ぐらいは取らないと、と思っていたが、その気力もないほどだったから重症だ。

 

5時過ぎに何とか起き上がった。とにかく5時半の夕飯だけは食べようと思った。それを食べないと翌朝10時半まで食べ物はないのだから。既に食欲ということが脳裏から消えてはいたが、見てみるといんげん豆が煮られていた。これがなかなか美味しい!隠元禅師についてはお茶関連で時々話題に出るが、この豆はインドにも運ばれたのだろうか。有り難い。夕飯にはライスとロ―ティーの両方がついていたのもよかった。

 

食後の散歩を少ししたが、また疲れを感じて部屋に引き込む。PCは、ルーターのお陰で快調にネットに繋がっていたが、それも少し見ていると、またもや眠気が来た。既に昼間5時間も寝ているのに、まだ寝られるのか心配だったが、シャワーを浴びて、ミカンを一つ食べて、9時前には寝入ってしまった。なんだかおかしい。

インドで自然療法2018(3)アウエー感が半端ない!

2時頃再び事務所へ行き、手続きを始めたが、これがなかなか分かりにくい。いくつもの用紙に同じようなことをかき込み、何とか提出するものの、『あんたの予約ないよ』などと言ってくる。それが済むとカード(ここに私のデータが入力される)を作り、支払い。ここでも色々と面倒があったが、何とか支払いを完了して、ようやく部屋の鍵を手に入れた。

 

だがすぐにドクターの診察を受けるように言われ、隣の診察室へ。ここでもたくさんの人が待っており、なかなか順番が来ない。体重や身長を計り、待っているとようやくドクターと対面。彼は昨年引退したニサル先生の後を継いだ若手のホープ。脈診と血圧チェックでサラサラと今後のトリートメントの指示などを書いてくれた。

 

部屋に入ったのは何と夕方4時過ぎ。ラトールさんも忙しいので、荷物を部屋に入れるとすぐに帰っていこうとしたが、マッサージ用のオイルとタオル、腹巻?セットを買うのに付き合ってくれた。一度外へ出て門の脇の店でそれらを買うと、ラトールさんは帰っていき、私は部屋に戻った。

 

部屋は2人部屋に一人。かなりゆったりしており、お湯のシャワーも出るし、天井には大きな扇風機が回っており、申し分ない。聞けば、昔は外国人も一般インド人と同じ安い部屋に泊まれたが、今やお客が急増しており、外国人は一番上等の部屋以外に泊まることが認められなくなったという。まあ、私にとっては悪い話ではないが、とにかくここのシステムは何もわからない。

 

 

すぐにトリートメント室に行き、その腹巻を腹に巻いてもらった。なぜこれをするのかという説明はない。ただ水に浸したさらしを腹に巻き、その上からバンドで固定するだけだ。ちょっと腹がひんやりしたが、特に問題なく、30分ほど巻いていた。これが初めての施術であり、今日唯一のものだった。

 

この施設のシステムについては、午後5時半から説明があるというので、そこへ行ってみたが、何と女子トリートメント施設だった。躊躇していると中へ招き入れられたが、10数人の参加者で外国人は私一人。そして説明は、ヒンディー語かマラティ語から知らないが、私には全く理解できない言語で滔々と行われた。

 

ようやくそれが終わると担当者が私のところへ来て英語で話してくれたが、何だか頭に入らない。これほどのアウエー感は久しぶりでボーっとしてしまったのかもしれない。また英語でもわかるというものではなく、取り敢えず今晩と明日、しなければならないことを確認して退散する。

 

もう夕飯の時間になっていた。私もランチと違い、ここの一員になったので、ドクターの指示による食事が供されると思い込んでいた。だが食堂の列に並び、デスクのおばさんにカードを示しても、向こうに並べと言われ、直接食事を取りに行くことになる。その時は『私は悪いところもないので、何を食べてもよいのだろう』と考え、出されるものを取る。ただ出す方も一応『ペーパーは?』というジェスチャーはするので、おかしいとは思ったが。

 

まあ、ここの食事はお世辞にも美味しいとは言えなかった。美味しくないというより、塩気とかスパイスとかを全く使っていないようだ。また美味しそうな色味もないので、体にはよいのだろうが、どうにも味気ない。でも昔はこんな感じだったのだろうと思い、そのままのみ込む。

 

食事が終わると、皆が夕暮れに散歩をする。私も周囲を一周したが、皆歩くのが早い。これも運動の一環でドクターからの指示だったようだ。私には何の指示も下されていない。確かフルーツダイエットなどもあると聞いたが、いつから始まるのだろうか。門の近くでフルーツを売っており、美味しそうだ。何が何だかわからないうちに1日が終わり、シャワーを浴びて眠りに着く。

 

2月14日(水)
午後休息となった2日目

夜中に電車の通る音がした。一度蚊に刺されて起き上がった。トイレにも一度だけ行った。朝5時にはきちっと起き上がる。まあ日本時間の8時半だから、問題はない。外は暗く、かなり涼しい。昨日確認しておいたヨーガの場所へ。既に大勢の人が床に座っていた。きれいとは言えないヨーガマットがあり、その上にカバーを敷いて座る。

 

先生は昨日会った図書館にいるインド人女性だったが、今朝はビシッとヨーガ先生になっている。朝5時15分のクラスは初心者と年配者向けとなっており、初めは体をほぐすことに重点が置かれる。何と言語はヒンディー語のみ。眼鏡を外したいが、そうすると他の人の動作が見えず、何をしているのか分らない。私だけ向きを変え、眼鏡をかけて、人の動作を追う。アシスタントもいるが、体の固い人などのケアに追われている。

 

なんて不親切なのだろうか、と思うことはない。ここはインドなのだ。完全アウエーの中、自らがすべきことを自らが考える機会ととらえる。また同時に、人と同じことしなければいけない、という考え方はここに存在せず、自分がしたいようにしていても、文句をいう人はいない。ここが日本と決定的な違いだ。内容をいち早くコピーしてできるようにするのではなく、長い道のりを経て、自分の形を作り出す、それが必要だということを思い出させる。

 

45分間の後半は、若干のアーサナと呼吸。朝起きあがるとすぐにパソコンに向かう生活から考えると、このような時間を過ごすことが大切なのであり、『出来るようになりたい』などとは思わず、ただ時間に身をゆだねたい、と思うのみだ。