県庁横に川が流れており、ここが大仏城の城跡だった。河野広中の像が立っていた。県庁の敷地は再開発エリアと聞いたので、いつまでこのままかは分からないが、ちょっといい雰囲気で、和む。更に川沿いに南に行くと、御倉邸という昭和初期の和風建築の屋敷があった。旧日本銀行福島支店長役宅として、20年前までは使われていたらしい。この日はオタク系のイベントとして半分使われていたのが何とも面白い。



何となく駅前まで戻ると、そこには芭蕉と曽良の像が立っている。奥の細道、当然ここも通っているだろうが、あまり記憶がない。更に行くと、古関裕二関連の展示がある。朝ドラ「エール」で盛り上がったのだろうか。東口から西口へ抜けるのは地下道を通ることも分かり、何とかホテルの方へ舞い戻った。


9月4日(木)福島で
朝はゆっくり目覚めたが腹が減る。朝飯が食べられるところを検索したら、やはり東口だったので、地下道を通っていく。10分以上歩く。途中の居酒屋に大波三兄弟と書かれた星取表がかかっていた。確かにここは若隆景や若元春の地元だった。ちょっとした飲み屋街らしいところへ出ると、何とその中にスナックがあり、そこで朝ご飯が出てきた。ママがご飯とみそ汁をよそい、ハムエッグを焼いてくれた。台風の進路が気になり、二人で天気予報に見入る、不思議な朝だった。夜勤のお医者さんが来てご飯を食べてちょっと一杯飲むらしい。


それから一度宿まで戻り、10時過ぎにチェックアウト。今日は飯坂温泉へ行ってみることにして、福島交通飯坂線に乗るために再び駅へ。この路線も古そうで、2両列車がホームに待っていた。チケットはSuicaで買えたが、買い方はちょっと分かり難かった。意外と乗客がいたので驚いたが、30分ほど乗って飯坂温泉に着いた時には、もうそれほど残っていなかった。

駅を出ると、古びたいい感じの街があった。横には川が流れている。少し上り坂を行くと「芭蕉と曽良 入浴の地」と書かれた碑があり、足湯が供えられていた。ただ平日の昼間であり、殆ど人は歩いていない。その先には有名な鯖湖湯という名の銭湯があった。そこには「飯坂温泉発祥之地」とあり、芭蕉がこの湯に浸かったともある。いい感じの木造建築は平成になって再現されたものらしい。湯に入りたかったが、出てきた人が団扇を仰ぎながら、暑い、暑いと言っていたので止めてしまった。


更に歩くと、旧堀切邸がある。敷地はかなり広い。江戸時代は庄屋格、そして金融業や酒作りなどの商売でも成功して財を成し、明治以降も街のために尽力した家と説明されている。この家が町の中心という感じだろう。そこから神社などを見て駅の方へ戻ると公園があり、そこには城跡古舘と書かれている。飯坂氏の城だったとあるが、何とちょうどいま再放送している大河ドラマ「独眼龍政宗」で猫御前と呼ばれた政宗の愛妾(役:秋吉久美子)の出身家、彼女は飯坂局と呼ばれていたことを思い出す。何だか急に大河ドラマが身近になってくる。更に駅の方まで下って行くと、「伊達」や「茂庭」などの地名が書かれており、伊達家がここにあるように思われた。



さすがにちょっと歩いて疲れたので、帰る電車に乗る。昼間は乗客も少なく、何ともローカル感が漲る。折角なので福島駅の前で下車し、県立図書館へ行ってみることにした。美術館図書館前という分かりやすい駅で降りて、指示通りに進む。美術館の方ではジブリ展をやっており、平日でもそこそこお客さんが来ているが、図書館の方は全く人を見かけない。入口に行ってビックリ、何と休館日だった。












































































































