台南・高雄茶旅2023(4)文藻外国語大学へ

一度宿に戻り休息。暗くなった頃、近所を散策して夕飯を探す。1軒、客が外まではみ出している店があった。牛肉拉麺と書かれており、ちょっと興味を持って入っていく。お客が多い中、何を頼むべきか分からず、注文するところへ押し出されたので、牛肉拉麺というしかなかった。他の客は小菜も頼んでいるので、キュウリを頼んでみた。

少し時間は掛ったが、あの大混乱の中でも店員は注文を間違わずに運んできた。さすが高雄の人気店。スープの味が濃厚で、麺はしこしこ。これなら客が集まるわけだ。それにしても台湾人はいつから牛肉を食べているのだろうか。やはり戦後かな。帰りにおーいお茶を買ってみる。日本産茶葉100%使用だ。

5月25日(木)高雄の大学で

朝ご飯は地下にあった。宿代の割には充実した朝食だった。今の台湾、特に若者的には、きれいで機能的な部屋、健康的な朝食が求められているようだ。宿に荷物を預けてチェックアウトしようと思ったが、荷物がロビーに並べられているのを見て止めた。これなら盗まれても分からない。セキュリティーは重要度が低いのだろうか。日本の新しいチェーン店でもスペースが無くて、こんなことになっているのを思い出す。

今日は高雄の大学を訪ねる予定になっていた。台湾で唯一の外国語大学である文藻外国語大学へ向かう。バスを検索すると数分歩いたところから出ているとあったので行ってみたが、バスはいつ来るか分からない。おまけに午前9時でもかなり暑くて、待っているのもしんどい。

何とか来たバスに乗り込む。何と長距離バスだった。20分ほど乗っていると到着する。門を入るとここがキリスト教系の大学だと分かる。まだ少し時間があったので周辺を散歩する。立派な図書館などがあるが、学校自体は大きくない。私も日本の外国語大学卒だから、その小さい理由はよくわかる。

時間に正門へ行くと、連絡していた鄧先生がやってきた。何と広報の人も一緒で、まずは自己紹介をして、写真を撮る。それから先生の研究室へ向かい、横の会議室で色々と話を聞く。先生は1930年代の台湾の茶貿易について調べており、特にシンガポール華人との繋がりについて、現地調査(実在の茶荘)していた。ただ勿論本業は茶貿易ではないので、その調査は関連する一部だけのようではあった。それでも十分に貴重な情報を得ることが出来て満足だった。

昼前に先生の教え子がやってきて、車に乗せてくれ、ランチに行った。しゃぶしゃぶの店だったが、前菜やデザート、ご飯や野菜などは取り放題で、メインのしゃぶしゃぶも豪華だった。私は普段食べないが、台湾では平日の昼間から、多くの人がこんなものを食べているのかとちょっと驚きだった。ご馳走になり感謝する。

それにしても外は35度、日差しも強く南国の強烈な暑さだった。これからどうするかと尋ねられ、取り敢えず高雄駅まで戻りたいというと、また車に乗せてくれ、送ってくれた。途中の道路を見ていると、本当に歩いている人はなく、車も少なかった。そして車が着いた先は高雄駅ではなく、高鐵の始発駅、左営駅だった。台北に帰るものと、気を利かせてくれたのだ。私は元々潮州あたりを歩いてみようかと考えていたのだが、この暑さですっかりその気はなくなり、駅に来たのをよいことに高鐵に乗ることにしてしまった。

自由席だが、始発なので座れる。そのまま疲れた体をシートに沈めるとあっという間に寝込んでしまい、後はただ流れに任せていたら、いつの間にか台北まで運ばれていた。僅か2時間半で着いてしまう。東京‐京都間の距離なのだ。台北に着いてから、急に潮州へ行きたくなったが、それは来年のお楽しみにしよう。

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