マレーシア老舗茶荘探訪2019(3)ペナンでお茶イベントに参加

8月17日(土)
ペナンの茶イベント

今回ペナンに舞い戻った理由、それは茶芸協会のケビンから『ペナンでお茶イベントがあるから来ないか』と言われたのがきっかけだった。ちょうどKLまでの道中なので、寄り道した。いったいマレーシアではどんなお茶イベントが開かれているのか興味があり、ちょっと覗いてみた。

 

会場は例のタイムズスクエアーだった。宿から歩いて10分ほどの場所にあり、しかも前回行っているので迷うこともない。10時開始だというので、10時頃行ってみると、皆さんまだ準備中だった。それでも10以上のブースが出ており、様々な茶が紹介され、販売されているのは面白い。

 

このイベントはマレーシアの数か所を巡回して、お茶を紹介しようというもの。ケビン達主催者は忙しいようなので、取り敢えず一通りブースを回ることにした。岩茶を扱うところ、六堡茶の老茶を淹れてくれるところ、緑茶を売っているところなど、KLの茶商を中心に、老舗ではなく、新興の人々が集っていて興味深い。そして何より、皆さん親切で丁寧に説明してくれ、お茶を淹れてくれた。

 

そのうち開幕式が始まり、ケビンが司会をしている。彼は器用で何でも屋だ。英語も中国語もどちらも流ちょうに話す。周囲を見るとお客(殆どが華人)が続々と集まって来ており、思ったよりずっと大きなイベントになっている。茶芸というコンセプトが入って20-30年。茶業についてはそれまでとは違う動きがマレーシアにあることが分かって来た。

 

昼の時間は抜け出して、宿の近くの鴨肉飯を食べに戻った。これがうまいんだ。昨日間一髪で閉まってしまったのは残念でならなかったが、今日はちゃんとありつけた。すでにかなりの量のお茶を飲みこんでいた腹には、アイスミルクティーが新鮮でよい。このあたりの建物も、かなり古い物が多く、見ていて飽きない。

 

午後はセミナーが開催されていた。最初は茶芸協会会長が、雲南などを旅した茶旅を、中国語で報告しており、近年流行りのプーアル茶についての紹介を行っていた。その後のブレイク中に、台湾茶や雲南茶などのブースを回る。2つ目のセミナーは茶葉の種類などの基礎講座であったが、華人女性が流ちょうな英語で説明を行っていた。こういう英語講座、日本では難しいだろうな。

 

そして最前列にはインド系女性が陣取り、その講座を熱心に聞いているのが目を引いた。終了後には色々な質問もしている。現在マレーシア茶業が必要なことは、非華人系のお茶好きを発掘することかもしれない。インド系が中国茶を飲みだすのだろうか。如何にも多民族国家らしい光景を見た思いだ。

 

かなりの時間イベント会場に居てお茶を飲みすぎ、腹が減る。帰りに海南チキンライスを食べて満足して、部屋に戻って休息する。明日はイポーを目指すので早めに就寝しようとしたが、なぜか午後9時過ぎてまた腹が減る。仕方なく外へ出たが、既に多くの食堂は閉まっており、困る。

 

かなり歩いて行くと、何と飲茶屋が店を午前零時まで開けている。自分の好きな物を注文するのだが、なぜか相当な量を頼んでしまい、それをまたペロリと平らげた。お茶も鉄観音茶を注文して、一人飲茶を展開する。腹が減っているせいか、この点心が予想以上にうまい。店員の華語が少しおかしいので聞いてみると、何とベトナム人だった。彼の友人の何人もが、今日本で働いており、彼も日本へ行きたいという。私には是非日本で働いてくれ、とはとても言えない。

 

8月18日(日)
イポーへ

翌日はイポーに向けて出発した。前回ハジャイ行きで使ったミニバスが、とても楽に国境越えが出来たのと、列車で行くのが面倒そうだったので、今回もバスで行くことにした。チケットを買い、バスを待っていると、他の家族と一緒に何とミニバンに押し込められた。これで郊外まで運ばれ、そこでまた客を拾い、何とバターワースのバスターミナルで降ろされた。

 

そしてイポー行きは1時間出ないというのでちょっと驚きながら、建物の中で待つしかなかった。騙された気分である。そのバスはイポー経由キャメロンハイランド行き。到着は更に40分遅れたがどうすることもできない。ここから約2時間半、このバスに揺られていく。

 

イポーのバスターミナルと言えば、6年前、マラッカでスリに遭い、失意のうちに辿り着いた場所で、いい思い出はない。あの時は夜10時頃に到着して、既にバスはなく、高いタクシーに乗った記憶がある。しかし6年経ってもバスは整備されておらず、昼間からタクシーに乗る羽目になる。運転手の言い値は25リンギ、6年前と変わらない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です