チェンマイゆる旅2014(5)土のゆるカフェで和む

11月14日(金)

チャイナタウン

翌朝も早く起きて、朝食を食べることに。昨日と同じでは面白くないので、外へ出て食べるところを探す。この辺の路地を歩いていると、小さなゲストハウスやカフェがいくつも見える。何となく雰囲気のよさそうな1軒に入る。欧米人が朝食を求めて入ってくる。やはりチェンマイの朝はカフェの朝食が良いのだろうか。

 

今回は90バーツで、トースト、卵、ソーセージとコーヒー。ボリュームは昨日ほどないが、満足。私は皆が食べているところから一人離れて、席に着く。ここだと声も聞こえないし、良い。だがウエーターがなかなか来ないので困る。ウエーターはオカマ君、如何にもタイらしい。

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そのまま歩いて散歩する。チェンマイにもチャイナタウンがあるというので行ってみた。宿から近い河沿いのワローロット市場、そこには如何にもチャイナタウンという門があり、活気のある昔ながらの市場があった。この付近には漢字の看板も目立ち、華人を中心に商業で発展したということを示している。

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古い市場を中心に路地には雑貨や建材などの問屋が並んでいる。昔はビン川を使って、物流が行われていたのだろう。それほどきれいな店はないが、ベンツなどの高級車が停まっているのを見ると、やはり華人らしいと思ってしまう。華人にとっての商売の神様、関帝廟もあるというので探してみたが、見つけることはできなかった。

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チェンマイあたりはバンコックと違って色の白い人が多いように思える。華人なのか、中国で言うタイ族なのかよく分からないが、明らかに色の黒いタイ人とは違うように思われる。タイという国は北と東北、そしてバンコック付近と南部、の連邦のようである。決して単純に一つの民族で成り立っている訳ではない、と改めて感じる。と同時にどこの街でも商業の実権は華人が握っていることを強く意識させられる。この国は連邦の国家で、華人がその基盤となって、運営されている。

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土のカフェ

そして宿に戻り、チェックアウト。荷物は預けて、歩き出す。昼のチェンマイはさすがに暑いが、木陰に入ると風がいい。今日もまた昨日同様城内をまっすぐ歩き、ワットプラシンで突き当たる。更にこの寺を越えて、城門を出て、どんどん進む。地図では近いと思ったが、実はここからが遠かった。一体何㎞歩いたのだろうか。右側にチェンマイ大学の建物が見えてくる。各学院に分かれている。

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チェンマイ大学のメインキャンパスの手前に美術館がある。その敷地に入るとバスが何台も停まっている。チェンマイ大学へ行く観光客や社会科見学の学生がここで降りていく。その向こうに、ポッコリとした形の、不思議な建物が見える。そこが目的地、ディンデーだった。ゆるカフェ、といったらここ、と何人もの知り合いから紹介された場所。日本人が経営しているとのことだったが、その姿は見えない。

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中に入るだけでその緩さ、落ちつきのある空間が良く分かる。何とも言えない空気が流れていた。お客は一組しかいない。店にとってはいいことではないが、私にとっては本当にリラックスできそうな場所だった。店員が扇風機をこちらの向けてくれると余計にいい風がやってくる。屋内だがエアコンがないのは本当に良い。

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炒飯と飲み物を頼んだのだが、これが実に優しい味で美味しかった。タイの辛い味を避けたい日本人の為に作られたメニューではないだろうか。カフェの雰囲気だけでも満足していたのに、食事も美味しいとなると益々気に入って長居する。時間が止まった空間、ゆるい音楽だけが静かに流れていると、強烈な眠気が襲ってきた。このまま蕩けてしまいそうな気だるい時間が流れる。

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ちょうど日本人の若い女性とタイ人の男性が店に入ってきて、土間?に座る。そして彼女は日本語とタイ語をごちゃ混ぜにした言語を大きな声で発し始めた。相手は日本語を習っているタイ人なのだろう。私は思わず席を立ち、トイレに行く。戻ってみるとその2人は既になく、また元の静寂が帰ってきている。彼らは授業の合間に立ち寄ったのだろうか。

 

そうして2時間ほどボーっとしていた。PCも開いていたが、殆ど見ていなかった。ただただ目を瞑って、空気を吸っていた。建屋の多くに穴が開いており、どこからでも風が吹き抜ける。その風を感じることがとても幸せに思えた。

 

離れがたい思いを断ち切り、外へ出た。折角なのでチェンマイ大学を見学しようと思ったが、正門でないところから入ってしまう。看板に『観光客は正門へ回れ』とある。中国人観光客がどっと押し寄せたため、学内ツアーを有料で実施していると聞いていたが、本当にようだ。ただ誰も止める人いないので、見学は自由に出来るのだが、体力と時間がなく、退散した。

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宿へ戻る。歩いて行く必要はなかったが、余韻を楽しみたかった。だが、暑さの中、余韻どころか、疲れがドーッと出てくる。往復で10㎞弱を歩いたらしい。何もそこまでしなくても、といつも思うのだが、こればかりは止められない。街を知るには車に乗っていてはダメだ、という信条のような者が出来上がっている。ただ結果として、この歩行で足を痛めてしまったが。

 

宿で荷物を受け取るとすぐにトゥクトゥクと拾い、空港へ向かった。チェンマイはタクシーが殆ど走っていないため、トゥクトゥクかソンテウに頼ることになる。街が良く分かっていて、タイ語もできれば、ソンテウに乗る方法もあるのだろうが、私の場合、トゥクトゥクしかない。タイの地方都市はこれが不便だ。空港バスでも走らせてほしいが、あまりに街と空港が近い。

 

チェンマイ空港でもフリーWiFiのシステムが完備しており、ここでようやくネットを繋げてメールを確認した。先ほどのカフェで、私は一体何をしていたのだろうか。きっと夢を見ていたのだろう。ゆるいチェンマイ、また来よう!

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