ベトナム旅2024(4)カントー散歩

銀行は休みだが、ATMでお金を下ろそうとカードを入れてみると、なんと現金は出て来なかった。もう一つのATMでも同じだった。3つ目は空港にあった銀行のATM。こちらはちゃんと出てきた。そうか、ベトナムの銀行ATMは外貨に対応できる銀行が限られている(決められている)ことを知る。

何となくぶらっと歩き出す。20分も歩くとちょっと郊外へ出た感じ。そこには中国寺がいくつかあった。寺巡りは楽しかったが、寺の建物は新しいものが多く、21世紀に入ってから、海外移住者の寄付などによって新しくされたものが多いことに気づく。街は全体に落ち着いており、散歩していても静かでよい。

近所まで戻ってくると、突然の大雨に見舞われ、慌ててお寺に逃げ込んだ。すぐに止むと思っていたら、意外と長く降っており、軒下でじっと待つ。観音様が雨に濡れているが、南国なのでシャワーを浴びているようにも見える。ようやく雨が小降りになったので、急いで脱出を図った。

昼になっていたので、ご飯を探す。昨日来た道に入るとすぐに美味しそうな広東系の鶏飯屋に引き寄せられる。何となく叉焼も追加したが、ドリンクを入れても10万ドン程度で、旨い。やはりベトナムの華人食堂は広東系が中心であることは間違いがない。ついでに味も間違いはない。

食べていると、宿から連絡があった。連絡は全てWhatsAppというアプリを通じてやってくる。今や東南アジアの若者は基本WhatsAppである。『掃除が終わったので、部屋を移動できます』という内容だったので、すぐに宿に戻り、隣の部屋に移動した。こちらは若干広い上、バルコニーが使える、流しがあり簡単調理も可能(私はやらないが)など、なかなか良い。この宿で一番良い部屋、といっても4000円台だったから嬉しい。

午後はGrabで車を呼んで、古い町並みが残るビンドゥイ地区へ向かう。東洋と西洋の文化が入り混じった当時の独特な建築が有名で、ジャン=ジャック・アノー監督のフランス映画「愛人/ラマン」の舞台として撮影に使われたと邸宅に行ってみたが、この日は中国人のお客1名のみでゆっくり見ることが出来た。

入口を入ると男性がやってきて3万ドン請求される。家の中はどう見ても富豪華人の家で、広々としており、奥行きもある。ベトナム語の説明は多少あるが、英語や中国語などはないので、ここがどんな家で、どのような経緯で残っているのかは、我々には全く分からない。広い庭には花が咲き、100年以上保存されている歴史を知りたくなる。隣にも古びた建物があり、こちらも見学できそうだ。

この建物がある道をフラフラ歩いてみると、確かに古びているが、結構建て替えが進んだ感じもある。大きな通りに出ると、そこには古い廟(龍泉古廟)があり、寄り道する。途中で転んでしまい、手をちょっと怪我する。それでもめげずに川沿いにあるもう一つの廟も見学する。確かに100年以上前に、華人は川を遡り、ここから上陸したのだろう。

そこから宿までなぜか歩いて帰ることにしてしまった。何と6㎞以上もあり、それほど暑くないと言っても、それは結構大変だった。途中には水が溜まった場所もあり、まだ雨季の状況が残っていた。大きな教会も2つほどあった。最後の方は脚を引きずりながら歩いたような気がする。さすがに距離があり過ぎた。疲れた。

夕飯はカントーに住む知り合いIさんと、広東系の店で麺を食べた。女主人とIさんは広東語で話している。麺は撈麺で、汁なし。内臓系など具沢山で有難い。店内は結構広かったが、お客で溢れており、人気のほどが分かる。それからカフェに移動して華人関連の話を続けた。カントー周辺は華人の多い場所、Iさんはその研究のため、こちらに職場をうつしている。明日は郊外の華人ツアーだ。

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