滋賀中心の関西茶旅2022(1)眼鏡を失くして大パニック

《滋賀中心の関西茶旅2022》  2022年4月4₋14日

富山県のバタバタ茶の謎を追っている。追ってはいるが、謎は解けないだろうな、という気分ではある。そんな中、ちょっと気になる情報が入ってきた。今回は滋賀県政所茶を軸に、滋賀中心に旅を展開してみたい。

4月4日(月)名古屋で焦る

珍しく雨のスタートとなった。といっても、10分ほど行けば駅があり、そこからは濡れることもない。今日の目的地は滋賀の近江八幡。ここは昨年10月に2泊し、12月にも通り過ぎている。今回は変わった行き方をしようかと考えたが、結局頭がまとまらず、当日新宿駅で新幹線の切符を買うという、あまりにもべたな展開となってしまった。

近江八幡に行くのは新幹線で京都まで行き、戻るのが早いが、料金は割高なので、米原まで新幹線を使うこととした。するとこだまかひかりしか乗れない。待ち時間も長い。取り敢えずのぞみで名古屋まで行き、そこで乗り換えることとした。何と言っても名古屋の新幹線ホームには、駅そば、きしめんの住吉があるので、楽しみだった(実は在来線ホームにもあるらしい)。

新幹線の自由席はガラガラ。雨は静岡に入ると止み、晴れ間も出てきた。いいぞ、と思い、名古屋で降りて住吉へ行くと、昼時だというのに、いつもよりお客が少ないので拍子抜け。次のひかりまで30分あるのに、5分で食い終わってしまう。仕方なく一度ホーム階から下へ降り、ドリンクを買い、トイレに入ってから、またホームへ戻った。

そこで突然気が付いた。なんと私は眼鏡をかけていないことに。慌ててバッグの中などを探したがない。ホームの駅員に聞くと改札へ行け、という。まずは念のため、使ったトイレとドリンクを買った場所を探してみたがない。もう一度住吉にも戻り、食べた場所を確認したがなかった。

そこで改札にすっ飛んでいく。改札では、それは遺失物係の担当だといい、改札の外にある、その場所を教えてくれた。またすっ飛んでいく。かなりパニックになっている。遺失物係は私が乗った新幹線を特定して、その列車に電話を掛けてくれた。だが『もし車内にあった場合、その列車の最終駅に取りに行くか、後日着払いで郵送となる』と説明されたので、今日中に博多まで行って帰ってこられるだろうか、と頭がぐるぐるする。

もう一人の係員が声を掛けてくれたので、何気なく『名古屋駅で失くしたものは、皆ここに集まりますか?』と聞くと、『さあ、警察に持っていく人もいるし』と素っ気ない。『因みに眼鏡なので、無いと本当に困ります』と涙目で訴えると、『え、眼鏡!今掃除のおばさんが持ってきましたよ』というではないか。

掃除のおばさんがどこでこれを見つけたのかは不明だが、是非ともお礼を言いたい。恐らくはトイレにあったのだろう。しかしもし眼鏡がなかったら、どうすることになったのだろうか。金があっても眼鏡の替えは簡単には作れない。やはりスペアを持ち歩く必要がある。というか、掛けていないのを自覚できないほど、眼鏡の度数が合っていないということも言える。帰ったらまずは眼医者へ行こう。

この大ボケにより、30分ロスした。1台電車に乗り遅れただけで済んだのは奇跡だと感謝するべきだろう。米原まで2駅、それから京都方面へ行く在来線に乗り換え、2時前に近江八幡駅へ着いた。すぐに前回同様観光案内所へ入り、地図をもらう。と同時に思わず『琵琶湖へ行きたい』という言葉が口をついて出た。なぜ琵琶湖が見たくなったのか、理由は分からないが言われた通りのバスに乗る。先ほどの眼鏡騒動のショックからだろうか。

長命寺行バスは、近江八幡の観光街を抜け、ヴォーリス学園の先を曲がり、どんどん郊外へ出て行く。20分ぐらい行くと、ついに琵琶湖が見えてきて終点となる。途中でバスは空になり、最後まで乗っていたのは私一人だった。長命寺の前には桜が見事に咲いていたが、その下にバイクを停めて、人の撮影を邪魔しているライダーがいた?

長命寺に行こうとしたが、何と上まで登るのに808段の階段があるというので断念した。その横を見ると聖徳太子という文字が見える。ここは聖徳太子ゆかりの寺らしい。琵琶湖の方を見ると、船乗り場があった。そこから少し行くと、また素晴らしい桜の木が見える。名所松ヶ崎とある。琵琶湖に咲くさくら、ある意味でこれは日本の原風景かもしれない。

ずっと湖沿いを歩いていく。句碑などが続く。天気は良く、水面はきれいだが、風が非常に強く、歩くのは大変だった。恐らくゆっくりと琵琶湖を見るのは初めてだが、なぜこの湖に惹かれるのかが何となくわかる。しばし呆然と見つめる。今回はここに来ただけでよかったと思えた。帰りもまたバスに乗る。途中ヴォーリス病院があったのでそこで降りてみた。少し歩くと次にラコリーナという新しい観光地がある。その先は伝統的な川に船を浮かべて花見というのも良い。

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