そういえば、長洲島にはもう一つ行き先がある。それは大判焼きと手巻き寿司のお店だ。ここのYさん夫妻には昔お世話になったが、ご主人は昨年亡くなったと聞かされたのでご挨拶に行こうと思ったが、ちょうど店舗が移転していて、開いていなかった。港沿いのいい場所に移っているので、ご商売はい上手くいっているのだろう。そんなことを考えながら、またフェリーに乗り、セントラルへ戻った。

埠頭からどうやって帰るのか。目の前にバス停があったので、そこに立っているとバスが来たので乗ってみた。このバスは湾仔へ行くのは間違いなかったが、何と埠頭横のバスターミナルで10分以上休憩すると運転手が言ったので、バスを降りて歩いてMTR駅を目指した。ビル内は涼しくて快適。この屋内外の激しい温度差が香港なのだ。金鐘駅から歩いて宿に帰る。


あまりに疲れたので、部屋で休息する。夕方6時に宿を出たところ、ちょうど目の前にバスが来たので乗り込む。今晩は中環と上環の間で食事をする予定だが、バスだとちょうどよい所に停まる。歩いていると懐かしい本屋や茶荘などに出会う。そして懐かしいレストランも目に入る。まあ10年も住んでいたのだから懐かしい場所はそれなりにある。

ご飯はOさんと食べた。昨年約束していたのだが、台風に直撃され、シグナル8発令で延期になっていた。今回は老舗レストランだったが、お客はほぼ中国人だった。ローストダックやポークなどが美味しい。でも皿が大きく、いくつも頼むことは出来なかったのは残念。広東料理といっても量が多い店もあるんだ。


帰りはトラムに乗ってみた。何となくいつも乗りたい乗り物だ。最近は半島側に泊まることも多く、なかなか乗る機会がなかったが、目の前を走って来ては乗らざるを得ない。観光客の中には日本人もいて日本語が聞こえてきたのは良い。今年は香港映画が当たって、久しぶりの香港ブームが来ているらしい。夜のトラムはやはりシックだ。

7月15日(火)香港から台北へ
ついに長旅最終日。今朝は暑いので会展駅まで歩いてMTRに乗り、金鐘で乗り換えて、深水埗の鴨寮街まで行く。中国シムなどの購入が目的だったが、時間が早過ぎて店はどこも閉まっていた。仕方ないと朝ご飯を探すと一軒店が開き、無事にシムを購入した。そして近くの茶餐庁に入り、茄濃湯とトースト、たまご、そしてミルクティーを頼む。何となく完璧な香港式朝食。特にふにゃふにゃのマカロニがたくさん入った茄濃湯は美味い。


急いで宿まで帰り、チェックアウトして湾仔の三六九飯店へ急ぐ。香港最後の食事は旧知のFさんと。Fさんは香港駐在3回目らしく、わざわざこの店を予約してくれた。実は先日の夜、この店がまだあることを確認したが、満席で、かつ一人では入り難いなと思っていたところで、まさに渡りに船のお誘いだった。

11時半に落ち合うとお客はまばらだったが、12時にはほぼ満席の大盛況。老舗上海料理屋ではあるが、好物の揚げたイカ、葱油麺、そして雪菜スープなど色々な料理が並んでいた。Fさんと昔話をしていると、忘れていた思い出がどんどん蘇ってきて面白い。偶にこういう会話があると、少し脳が活性化するようで楽しい。


宿で荷物を取り出してMTRで中環駅へ行き、そこから荷物を引いて香港駅へ移動し、エアポートエクスプレスで空港へ向かった。いつもならバスで行くのだが、バスを待つ間も汗まみれになるだろうと思い、今回は奮発した。預け荷物が無いとチェックインカウンターへ行く必要もなく、出境も簡単なので時間を持て余す。行きの台風騒ぎとは違い、帰りは全てが順調で台北まで帰り着く。機内食はちょっと不思議な鶏肉飯だった。










































































































































