カンボジアご縁の旅2015(8)シアヌークビル リゾートではゆったりしたい

縁日2

宿のベッドで横になると眠気が襲う。確かに朝から歩き続けて夕方まで来てしまった。熱いシャワーを浴びるとぐったりした。寝入る。東南アジアでは、この心地よい午睡が楽しい。全てのトラブルを忘れて、グーッと深く、眠りに落ちる。その深さに爽快感があり、素晴らしい。気が付くと8時を過ぎていた。

 

腹が減ったので、またさおりさんの店へ行く。今日も忙しそうだったので、声をかけずに、イカ焼とビールを注文。それを頂いていると、さおりさんより、『さっき市場で買った魚の刺身』が届けられた。これが美味かった。やはり自分が市場で見た魚が目の前に出てくるのは面白い。そして焼きそばを食べて、早々に退散した。朝からの疲れがビールで一気にやってきた。フラフラしながら宿へ帰る。

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2月8日(日)

ソカビーチ

シアヌークビル最終日。午前中は散策に充てる。ただ昨日のように遠出すると大変なので、宿の近くを歩く。さおりさんの店と反対側にもビーチがあると聞き、行ってみる。宿のすぐ近くに日本食レストランがあったが休業していた。既にシアヌークビルでもレストランの淘汰が始まっているのだろうか。

 

ソカビーチ、きれいな浜が広がっていた。中国人観光客がパラパラといた。そこへヒジャブを被った小柄な女性たちが団体でやってきた。インドネシアあたりからの観光客だろうか。海を見て嬉しそうにしている。そこへ今度は、若い僧侶の団体がやってきた。イスラム教徒と仏教徒がこのビーチで出会う。勿論言葉を交わすわけでもなく、さりとて避けるわけでもない、お互いが海の見つめている、世界にはそんな関係が必要ではないだろうか。

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ビーチの横にホテルがあった。実に立派なリゾートホテルで、入口まで歩いていくにもかなりの時間が掛かった。かつて子供が小さかった頃、香港からアジア各地のビーチリゾートへ行ったことが思い出される。こんなホテルがあるなら、シアヌークビルにも来ればよかった、アジアはまだまだ広いな、とつくづく感じる。

 

ホテルロビーの向こうでは朝食を取る人でごった返していた。中国人が多くいたのには驚いたが、そういう時代なんだ、と痛感する。かつてはフランス人を中心とする欧米人向けのリゾートだったが、今や中国人の独壇場、それがいいとかどうとか言うつもりはないが、何だか違和感のある風景になっている。ハワイを日本人が占拠した時も、こんな感じだっただろうか。とにかく余裕がない。リゾートのゆったり感もなく、せかせかとご飯を食べ、写真を撮り、バスに乗り込んで観光に出ていく。こういうのはリゾートではない。

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帰り道をトボトボ歩いていると腹が減ってきた。カフェに入ってネットを繋ぎながら、朝食を取ろうと思う。朝昼兼用でパンケーキを食べる。カフェには殆ど人がいなくて静かで良い。実に緩い時間が流れている。シアヌークビルにはこの緩さが似合うのであって、ソカホテルのような慌ただしさは似合わない。どこに行っても同じ行動を取ってしまう中国人や日本人、少し考えたほうが良いのではないか。

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シアヌークビルを離れる

ダラダラとカフェで時間を過ごしていると、ランチの人が入ってくるようになった。そろそろここともお別れだな。宿のニーちゃんもさすがに12時に出ていけとは言わなかった。この宿が経営するバンが1時半に出るのだから、当然といえば当然だが、そんなサービスをセットにしてくれるといいのにとも思う。

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ところが1時過ぎにチェックアウトして、バンの停車場へ行ってもバンは来ていない。チケット売り場に聞いても待て、とだけ言う。乗客が集まり出したが、一向に来る気配がない。1時半を過ぎてようやくバンが乗客を乗せてやってきた。同時にもう一台もやって来て、我々が乗り込む。まあこの程度の遅れであれば、上出来だろう。

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こうしてシアヌークビルを離れた。2泊3日、滞在丸2日にしては中身の濃い旅だった。昨日歩いた道をバンがスピードを出して通り過ぎていく。郊外にはビール工場が見えた。ここはリゾートと同時に工場もあるんだな、とその時初めて思った。日本企業の誘致活動も行っているという話だったが、駐在員はそれほどいないようだ。これからこの街はどうなっていくのだろうか。

 

今回は席が一人席で、ゆったりしていた。乗客はカンボジア人が後ろに固まって乗っていた。日本人も2人いた。1時間ほど一昨日来た道を走ると急に車が止まった。あれ、休憩には早いようだが、と思ったが、やはり休憩だった。トイレを探して建物の後ろへ回る。すると洗濯物が見え、薪で湯を沸かしと、そこに住む人々の生活感が滲み出ていた。こんな光景もよい。

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今回の休憩はトイレ休憩ではなく、カンボジア人がフルーツを買い込むために停止を要求したことが分かった。如何にもカンボジアらしい。また1時間行くと、正規の休憩があったのでわかる。そこで前回同様パイナップルを食べる。その後も順調に進んだが、プノンペン郊外に来ると渋滞が始まる。そしてカンボジア人が一人また一人と降りていき、終点まで乗っていたのは外国人ばかり。合計4時間の旅が終わった。私はそこから15分ほど歩いて、懐かしのナイスゲストハウスへ戻った。都会の道は歩き難かった。

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